手を出しておくと堂々として見える

では、会議中は手をどこに置けばよいのでしょうか。膝の上ではなく、机の上に出すことをおすすめします。テレビ番組のコメンテーターは必ずセットの上に手を出していますよね。堂々と「自信があります」ということを示したかったら、机の上に手を出しましょう。

会議で頑張って何かを発言しようとする必要はありません。それよりも、会議中に他の人の意見を聞くとき、手を出しておくことのほうが、よっぽど体でやる気を表現しています。しかも、口を開いたときの言葉の重みが変わります。いざ言語表現をするときの効果を上げるためにも、事前に体で準備をしておきましょう。

手を出すための自然なポーズは、メモを取ることです。右利きの人なら、右手で書くとき左手も自然に添えるのでとても堂々と見えます。その際、机に置く小物も意識して。すでに「ビジネスウーマンは“オシャレ”で服を選んではいけない」でお話ししたとおり、小物で「私」を伝えることも大事です。

そして、1対1で人の話を聞くようなときも、とにかく手をたくさん動かしてジェスチャーをしてください。

(米山夏子=イラスト)

手のジェスチャーには種類が3つあります。1つ目は、意味を示すもの。

「ポイントは3つ」と言ったときに、指で3をつくるようなものです。2つ目は、聴衆への働きかけです。例えば、口で「拍手」と言わなくても、実際にその人が手をたたいて拍手すると、周りもつられて拍手しますよね。相手にしてほしい動きを先に自分でするときに使います。

3つ目が、熱意をあらわすときです。イメージとしては、一生懸命、説得しているときに手を振っている人。「こういう必要性があるから、この企画は絶対にするべきで、予算もこれくらい要るんです」と手を振りながら熱弁する人っていませんか?

女性のほとんどはジェスチャーの1と2しかしません。ぜひ3つ目にも取り組んでみてください。強調したいところでは、手を動かす。書類をつくるとき、強調したい箇所を太字にしたり、傍点を打ったり、色文字にしたりしますよね。「私プレゼン」でも、強調するところでは、すべて手を振るようにしてください。