ルール3:左右の払いで一の字を描く
左右の払いがある字は、左払いと右払いの先端をつなぐ「一の字」を意識し、主役にします。この考え方を「一対強調」といいます。
「太」なら、1画目の横線を控えめにし、見えない一の字とあわせて「二」の字になるように。「友」のように横線が2本ある字は、「三」の字を意識します。
いずれも、主役の一の字が他の横線より長くなるよう、左右の払いは大胆に。その際、両方の高さをそろえるのもポイントです。
「太」の点や、「友」の「フ」の払いは、一の字より上におさめると見栄えがよくなります。
ルール4:「口」は左下と右を出す
原則として、「口」は左下と右に線を出すことで字形が整います。「和」の字で比較してみましょう。一般的には、右を出さずに書く人が多いのですが、口の書き方ひとつで印象はずいぶん変わります。口を含む字は多く、応用範囲が広いので、ぜひ覚えてください。
ただし、「田」「日」など、口の中に横線が入る場合は、下が両方出ます。この法則に照らすと、
「貴」は、上部の「中」の部分に縦線はあっても横線がないので、下と右を出す。下部の「貝」の部分は、横線が入っているので下を両方出します。