数字で説明できると、納得感を与え、ビジネスパーソンとして信頼されます。数字に強いビジネスパーソンを育てる専門家・深沢真太郎さんに、「数字」で語れるようになるビジネス本を初級・中級・上級と分けて教えてもらいました。

数字で語れるようになる
-数字で説明すると、納得感が格段に上がる

なぜビジネスの現場で数字を活用しなければいけないのか。それは、数字で語れるとビジネスパーソンとして信頼されるからです。たとえば何かを選択する際、なんとなく直感で選んだ場合とデータを分析してから選んだ場合、どちらがビジネスでうまくいくか。結局のところは誰にもわかりません。

しかし、もし後者で失敗したら周囲は「仕方がないよね」と納得できる。でも、「なんとなく直感」で選んで失敗だったら? そう、周りの納得感が違うのです。周囲に納得感を与え、あなたの信頼を担保する方法が「数字で語ること」なんです。

数学が苦手な人こそ、ほどよい距離感で「うまく付き合う」ことをイメージしてください。たとえば3.14を円周率と考えると気持ちが悪くなるかもしれませんが、ホワイトデーとして眺めたらどうでしょう?

ワクワクドキドキしませんか。つまり、みなさんは数字そのものが嫌いなのではないのです。数字から連想するもの(たとえばかつての数学の教科書)が気分を悪くさせているだけなんです。大切なのは小難しい知識をいまから勉強することではなく、数字に対する「気分」を変えてあげること。人間、気分が変わると行動が変わります。行動が変わると仕事も変わってくるのです。

数字【初級編】
-中学生でも読める! 大事なことだけを網羅

【左から】『実践! ビジネス数学Lite』日本数学検定協会(日経BP社)/『数字に強くなる 虎の巻』話題の達人倶楽部(青春出版社)/『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方』小杉拓也(ダイヤモンド社)

『実践! ビジネス数学Lite』日本数学検定協会(日経BP社)
「数学が苦手だった。でも、やらなきゃいけないのかな」。そんな「ビジネス数学」を学ぶ人のための入り口としてとっかかりやすい。四則演算レベルの知識だけで実際に問題を解いていく「Q&A形式の勉強本」。

『数字に強くなる 虎の巻』話題の達人倶楽部(青春出版社)
「あのとき先生が言ってたことは何だったの?」という疑問も確認できる、こちらもビジネス数学の入り口に適した本。コツを覚えてしまえば暗算も簡単にできるように。一見分厚い本だが図解も多く、すぐに読めるはず。

『ビジネスで差がつく計算力の鍛え方』小杉拓也(ダイヤモンド社)
さくっと計算ができるようになろうという本。コツをつかめば2桁の計算が簡単にできるようになる。数学が苦手な人、会議やプレゼンですぐに数字に反応できない人に。塾の講師である著者がわかりやすく教えてくれる。