「自分もまだまだ……!」と思えるのが逆に嬉しい『東京都北区赤羽』
「『東京都北区赤羽』です。そもそもは、テレビ東京で山田孝之さんが出演している番組を見て、『何、この世界観?』と興味を持ったのがきっかけ。それで、清野とおるさんの原作マンガを読んだところ完全にハマってしまいました。
清野さんが赤羽で次々と遭遇する個性爆発な人々と珍エピソードの連続に、これらが現実に起こったことというのがちょっと信じられませんでしたが、徐々に『なんで私の周りではこういう濃いことが起こらないのだろう…』と残念に思ってしまうほど。
就職とともに上京して以来、東京でだいぶ面白い出来事や人に出会ってきたつもりでしたが、自分はまだまだ……といい意味で思い知らされました」(45歳/服飾デザイナー)
実話ベースだというマンガ『東京都北区赤羽』。キャリアも人生経験も積んだ40代。世間をある程度知ってしまったと思うほどに、“未知との遭遇”はかけがえのない経験になるようです。そういう意味で、40代女性と実録モノのギャグマンガは相性がいいのかも! 「事実は小説よりも奇なり」ということを改めて考えさせられる作品です。
結局は「仕事」の話だった? 『失恋ショコラティエ』
「チョコレートオタクなので、ショコラティエが主人公と聞いて手に取って読み始めたのが『失恋ショコラティエ』。チョレートの知識を深めるとともに、主人公・爽太とその1つ年上で小悪魔的な『サエコさん』らのやり取りを面白く読みました。
ただ、ちょっとうがった読み方かもしれませんが、若い頃って恋愛においてこういう“から騒ぎ”をやってしまいがちだよなぁとも思って。それよりも、初めは好きな人を振り向かせたいという下心から始めた仕事に、徐々に本気でのめり込んでいく爽太の姿の方が印象的でした。
天職に出合うきっかけって、そんなものかもしれないなぁと、特に仕事に関して考えさせられることがたくさんあったマンガでしたね」(47歳/マナー講師)
少女マンガの一大テーマが「恋愛」。その名残から、成人以降の女性を主要読者に想定したマンガであっても、恋愛が中心的に描かれることはやっぱり多いものです。
ただ、華やかな恋愛模様の裏で、仕事や子育てなど、大人になってリアリティを増す事柄についても触れているマンガは、年齢を問わず女性に支持されるようです。作者は水城せとなさん。