日本でも多様なキャリアの積み方が認められつつありますが、海外にはこんな異色の経歴の持ち主もいた!
2年連続、ダラスの「ベスト弁護士」に選出
現在、テキサス州ダラスで人気のある刑事弁護士のうちの1人がスーザン・アンダーソンさんだ。
「スポーツが大好きだったので、アスリートの代理人、スポーツエージェントになりたかったんです。ビジネスの学位を専攻済みでしたが、法学士の資格を取得して労働関係に詳しくなれば有利では、と思って法学部に進みました。2年時の模擬裁判では、法廷闘争が苦手だったのですが、地裁の刑事関連の判事が私の模擬裁判を見て、研究助手にしてくれました。そこで数冊の本の仕事を手伝ったり、リサーチしたりするうちに、刑法は面白い、やりがいがあると感じたのです」
とはいうものの、相手は法廷での闘いに喜びを見いだすような性格が大部分。そうした相手と対戦するのは困難なこともあるが、彼女はいたって冷静。「訴えられた人たちの権利や彼らの置かれた状況を考えるんです」。スーザンさんの合理的な態度は高評価で、2年連続でダラスのベスト弁護士に選ばれている。
数カ月前、スーザンさんにお礼を言うために、法廷に男性が現れた。最初は誰だかわからなかったが、過去にホームレスになり、違法な薬物服用から精神疾患に苦しんでいた被告人だった。彼女はソーシャルワーカーと協力し、彼をリハビリのプログラムに登録して、仕事や住宅を紹介したのだった。「すべてがいつもハッピーエンドではないですが、この仕事をやっていてよかったと思える瞬間ですね」。将来は刑事事件裁判官になりたいという。
■CAREER chart
1990年:セントトーマス大学卒業(心理学、ビジネスアドミニストレーション)
1994年:セントメリーカレッジ、ロースクール卒業
1995年:テキサス州の弁護士に
1998年:ダラス郡パブリックディフェンダーズオフィス勤務
2011年:ダラスでLaw Office of Susan E.Andersonを開業
2013年:ダラスのベスト・クリミナル・ロイヤーの1人に選出/ダラスの法廷弁護士トップ100人に選出
2014年:ダラスのベスト・クリミナル・ロイヤーの1人に選出