お金のことは大事ですが、それに気を取られて仕事や家事、育児などがおろそかになっては大変です。放っておいてもお金が増える仕組みを作り、人生に必要な資金を無理なく準備しましょう。
自動積み立てを利用すればリスクは減らせる
お金のことは大事だけれど、きちんと考えている時間がない――。そうした人にお勧めしたいのが「お金が増える仕組み」を作ってしまうこと。最初に設定さえすれば、あとは放っておいてもOK。ときどき様子をチェックするだけで、着々とお金が増えていきます。
その基本は自動積み立ての利用です。「お金が残ったら貯蓄しよう」と考えていると、いつまでたってもお金は貯まりません。
給料が振り込まれたら、貯蓄分を先に取り分け、残ったお金で生活ができるように工夫しましょう。最初は節約を辛く感じるかもしれませんが、ゲーム感覚で目標をクリアできるようにすれば、楽しく出費を減らせます。
収入が増えたときには、その分積み立てを増額すると、貯まるスピードも一気に速くなります。
ポイントは給与振込口座から自動引き落としが利用できる商品を選ぶこと。給与が振り込まれた後に、他の金融機関に自分でお金を移動させるのでは、忘れたり、面倒で後回しになってしまいがちです。そうならないように、できるだけ手間のかからない方法を選びましょう。
積み立てには、もう一つ、大きなメリットがあります。それは、価格変動のある商品でも、リスクを減らすことができる点です。
例えば、投資信託でお金を増やそうと考えるとき、損をする可能性を少なくするには、どうしたらいいでしょうか。それは、できるだけ、安く買うことです。同じ投資信託であれば、10万円で購入するよりも5万円で購入したほうが利益を得られる可能性は高くなります。
といっても、「いつが安いのか」を判断するのは簡単ではありません。そこで積み立てが威力を発揮するのです。投信積立では、毎月、一定額で投資信託を買っていきます。
例えば、毎月、3万円で投資信託を買っていくとしましょう。この場合、投資信託の価格が1万円のときは3口買うことができますが、価格が3万円のときは1口しか買えません。価格が安いときにはたくさん買って、高いときには少なく買うことになるのです。
結果的に、購入価格の平均を安く抑える効果があるのが積み立てなのです。これは「ドルコスト平均法」と呼ばれるもので、リスクを抑えた投資法として知られています。
給与振込口座のある銀行で扱っている投資信託であれば、簡単に積み立てが可能ですし、ネット証券であれば毎月、自動引き落としをしてくれるところも多くなっています。