受講生のレベルに応じ「対話力」アップに導く

ビジネスパーソンのレッスンで心がけていることは?と、前述のリン氏に伺うと、「初級者では、文法や単語力、発音やイントネーションの基本をマスターすることに重点を置いています。中級者は、アメリカ、イギリスはもちろん、オーストラリア、カナダ、またノンネイティブの話す英語など、国や地域でアクセントが違う英語も聞き取れるようにリスニング力を強化します。さらに上級者には、より創造的な英語を話せるようなレッスンを心がけていますね。英語は、数学のように答えが決まっているものではありません。例えば、“How are you? ”に対して、答えは常に“I'm fine. ”でなく、“I'm tired. ”や“I don't feel so good. ”など、思ったことを率直に答えられる『対話力』が身につくように導いています」

筋肉をつけるためには毎日の鍛錬が必要なのと同じく、英語も日常的に話すことが大切。英語関連のテレビやインターネット、アプリを活用するなど、毎日最低30分は英語に触れるようにと受講生にアドバイスを欠かさない。

「英語は単なる言葉。ご飯を食べるのと同じで、誰でもできることです。まずは細かい間違いを気にせず、自信を持って話すことが大事」とも。

COCO塾のレッスン体制がビジネスシーンで使える英語力へと導いてくれるだろう。

「対話力」CHECK!ミーティング編

ビジネスシーンでふさわしい表現を学びながら、あなたの「対話力」をチェックしてみましょう。

【CHECK 1】
会社の新プロジェクトについて課内でミーティングを進めているあなた。打ち合わせが開始してから30分、あなたがアイデアをいろいろと提案しているなか、反応もなくシーンとしている同僚たち。同僚の意見を求める場合、あなたならどのように声をかけますか。
(A)Any ideas?
(B)What do you think?
(C)What's your opinion on this?

解説
すべて「あなたはどう思いますか?」という意味になりますが、Aの“Any ideas? ”はカジュアルな表現で、単純に“yes/no”と返され、会話が途切れてしまう可能性があります。Bの“What do you think? ”でも相手に伝わりますが、ビジネスでのフォーマル感を出しつつ、より確実に話を広げるためには、Cの“What's your opinion on this? ”と問いかけましょう。対話力向上のためにも、自分から積極的に相手の意見を求める習慣をつけましょう。

【CHECK 2】
ミーティング中、早口な上司の話を一生懸命聞いているあなた。しかし、メモをとるのに夢中になってしまい、話の途中、何点か詳細内容を聞き逃してしまいました。「そこをもう一度お願いします!」と上司に聞く場合、次のうちどのフレーズが一番ふさわしいでしょうか。
(A)I don't know what you meant by…
(B)Would you mind going over the meaning of…?
(C)Please repeat what you said at the beginning.

解説
Aの“I don't know what you meant by …”(あなたが言っていることが分からない)と否定文を入れてしまうと、一方的で、相手にネガティブな印象を与えてしまいます。また、Cの“Please repeat what you said at the beginning”の中の“Please repeat…”も日本人はつい言ってしまいがちですが、他国のビジネスパーソンと事業を展開していく場合、言い方によっては命令と誤解される可能性があります。Bにある“Would you mind (動詞) -ing … ? ”とクッション言葉を入れることで、言葉遣いが一気に丁寧になります。話の中で理解できなかった箇所も、自信を持って質問しましょう。

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