「PRESIDENTフォーラム」の会場前で足を止める来場者たち。展示されていたのは、クラウン マジェスタのニューモデルだ。全車をハイブリッドとしたトップ・オブ・ トヨタ。このクルマに乗る満足と歓びは、きっと人々の元気につながるだろう。
理想を形にしてきた
クラウンというクルマ
いまから50年前、高度経済成長に沸く1960年代の元気な日本で、クラウンはすでに高級車市場をリードする存在だった。クラウンは当時の一般的な日本人が抱く、乗用車の理想像といっても過言ではなかったのである。
その地位は揺らぐことのないままモデルチェンジを重ね、時は80年代へ。「いつかはクラウン」のフレーズも生まれ、クラウンは日本の成長と豊かさを象徴するかのようなステータスシンボルとなった。
やがて91年、より若々しいフォルムの新シリーズとしてクラウン マジェスタが登場。以来マジェスタは、先輩にあたるクラウン ロイヤルおよびアスリートとともに、進化の道を歩んできた。
クラウンが刻んだ歴史には、最高級車にふさわしい技術の歴史という側面もある。83年、日本初の「ABS」(アンチロック・ブレーキ・システム)の先駆けとなる4輪ESCを採用した。滑りやすい路面での急発進や加速時にタイヤの空転を防ぐ「TRC」(トラクション・コントロール)も、87年に日本で初めて採用。さらに2003年には、世界初の「歩行者傷害軽減ボディ」を採用した。いずれも今日ではスタンダードといえる安全技術の数々。先駆けはクラウンだったのである。