最初の「10着」にこだわる
同じセレクトショップでも、都心の旗艦店や新しい大型テナントに出店している店舗ほど、商品構成が洗練されている傾向があります。
たとえば「ユナイテッドアローズ」なら、東京港区の「六本木ヒルズ」や、「麻布台ヒルズ」などでショップの空気感だけでも体験してみると、よい刺激になるでしょう。
目で見て、空間で感じる。それがセンスを磨くトレーニングにもなります。
しかし、地方にお住まいの方にとって、頻繁に東京へ足を運ぶのは現実的ではない場合もあるでしょう。その場合は、日常的に感度を高める習慣を持つことが大切です。
ファッション誌に目を通す、洗練されたスタイリングを発信している人をSNSでフォローするなど、小さな積み重ねが確実に審美眼を育ててくれます。
最初の10着は、「信頼をまとう装い」の土台となる大切な投資。だからこそ、安易に妥協せず、できる限りよい環境で選んでいただきたいのです。
「セール服」を買ってはいけない理由
信頼をまとうファッションには、「一貫性」が必要不可欠です。
どれほど一着一着が素敵でも「会うたびに印象がばらつく人」は、相手にとってつかみどころのない存在になってしまうからです。
信頼をまとうためのワードローブ作りでは、まず理想の自分に通じる「自分軸」を定めることが大切ですが、これも自分に一貫性をつくるためでした。そして同じ理由から、「セール」に行くこともおすすめしません。
自分軸がまだ十分に定着していない段階でセールに足を運ぶと、「似合うか」「必要か」よりも、「安い」という判断基準にベクトルが向きます。
すると、冷静な判断がしづらくなり、本来の目的とは関係のない服を買ってしまいます。これにより、再びクローゼットの統一感が崩れてしまうのです。
結果として「着ない」「合わない」服が増え、時間もお金もエネルギーも消耗し、後悔しか残りません。
そもそも、なぜセールが行われるかというと、定価では売れなかった商品を次のシーズンまで持ち越さないため。つまり多くの場合、「消費期限が近づいた服」を値下げして売ろうとしています。
もちろん、ごくまれに定番品や長く使えるアイテムに出合うこともあります。
しかし、それを見極めるには、経験と目利きが必要。私も今でこそ失敗をしなくなりましたが、以前は失敗したものでした。ワードローブづくりの初期段階では、「投資」のつもりが「浪費」になる可能性が高いので、足を踏み入れないことが得策です。
静かでゆったりとした雰囲気のなか、落ち着いてじっくりと吟味できたほうが、「自分軸」に合ったものを選ぶことができて、ずっと気分もいいはずです。