ゲームのおかげで卒業後も続く友情
たとえば中高一貫校出身のSさんは、中一のころから続く部活の友達7〜8人と今でも一番仲良くしているそうです。みんなゲームが好きで、卒業後もオンラインゲーム上でつながっているとのこと。
「仲の良さが続いているのは、ゲームの存在が大きいですね。中身のない身内ネタを延々と言い合ったり、周囲には通じないような内輪ネタの言葉を使ったり。中高生時代に戻るというか、バカになるために集まっている感じです」
実はこのSさん、前回【第4回】でご紹介した「自分にとって価値があるかないか損得勘定で友達を選んでしまう」人と同じ人物ですから、いかに「友達の使い分け」をしているかをうかがい知ることができます。
オンラインで集合し「スプラやろうぜ!」
また、銀座で街頭インタビューした20歳の若者4人組も、同様な関係でした。彼らは小学生時代に出会った仲間で、もう10年以上の付き合い。職種もバラバラですがその日は連れ立って買い物に来ているとのことで、次のように話してくれました。
「このあとそれぞれの家に帰って、オンラインで集まって『スプラトゥーン』をプレイする予定です。ぼくら、小学校のころからずっと『スプラトゥーン』とか『モンハン(モンスターハンター)』をやってるんですよ」
「磯野、野球しようぜ!」の声で空き地に集合する『サザエさん』の世界のように、令和の若者は「スプラやろうぜ!」とそれぞれの家からゲームの世界に「集合」する。オンラインを遊び場にしているからこそ、小学校を卒業してもいつでも集まって遊び続けることができるのです。


