大学の友人は情報戦を生き抜く「戦友」
高校〜大学以降になると交友関係がどんどん機能分化していくのも今の若者の特徴です。
「話題によって話す相手(友達)を選ぶことが多い」という質問に「はい」と答える人の割合も、この30年間で68.4%→81.0%へとはっきり増加しています。
身の回りのことなど一般的な話題は学校の友達、マニアックなゲームの話をするのはSNS上の「ガチ勢」、恋バナをするのはまた別グループ……と、話題や目的ごとに付き合う相手を変えるわけです。
これは、ある程度成長してからだと何でも話せる親友を作るのは難しくなっていることの表れでもあるでしょう。機能分化した交友関係のなかでは、大学や専門学校の友達は情報戦を生き抜く「戦友」としての側面が強いようです。調査のなかでは、自分の成長や学びに特化した関係性を築いているケースがよく見られました。
前提として、現在の学生は一様に「忙しい」と語ります。バブル期には「大学のレジャーランド化」という言葉も生まれましたが、モラトリアム期間を過ごす場所としての大学のあり方は今や遠い昔の話です。文部科学省の方針によって単位の取得が難しくなり、出席も必須。アルバイトにインターンにと課外活動も多く、多くの学生は時間をやりくりして過ごしています。
「友人もメリットがあるかどうかで選んでしまう」
資格試験や実習のある分野の学生はより大変で、看護を学んでいる新潟在住の21歳の女性によると「実習期間は3時間睡眠が続いたりする。毎日徹夜をしている人もいる」のだそうです。
こうした環境下において、大学の友達は単位取得を共に目指したり、将来につながるスキルを磨いたりする「戦友」として機能するようになっています。ひたすら馬鹿話をしたりコンパに行ったり「代返」をしてもらったりしていた世代とは、まさに隔世の感があるわけです。
たとえば、デザインコンペの常連で入賞経験もある、21歳の男子大学生コンビ。学生コンペを共に戦うこの二人の関係は、気の置けない友達というよりは会社の同僚に近い距離感で、彼らの会話の多くは進路や起業の話が中心です。
彼らのうちの一人はこう語っていました。「僕は、自分にとって価値があるかないか損得勘定で動くことが多い。自分でもやめたいなとは思っているんですけど、友人もメリットがあるかどうかで選んでしまうんです」


