おすすめの返礼品は、ティッシュ・洗剤・米・飲料
2025年10月から、ふるさと納税でのポイント還元が禁止され、今まさに駆け込みで寄付先を検討している方も多いと思います。制度を巡っては「改悪だ」という声も広がっていますが、9月中であればまだポイント還元は間に合います。
期限が目前に迫る中、検討している方の多くはいったい何の返礼品を選んだらいいのかと迷っているのではないでしょうか。物価が上昇している今、上手な返礼品の選び方次第で、ふるさと納税は家計を守る強い味方になります。今回は「生活防衛」という観点から、ファイナンシャルプランナーの視点でおすすめの返礼品を紹介します。
【1 必需品でインフレ負担の2割をカバー】
最初に結論を申し上げると、家計を守る観点で最も有効なのは、生活必需品かつストックしやすい返礼品です。例えば、トイレットペーパーや洗剤、シャンプーやハンドソープなどの日用品や、お米やパン、ビール、ペットボトル飲料などの食品です。ストックしやすいもの、という観点がとにかく重要になります。
ふるさと納税が申し込める代表的なウェブサイトから、該当の返礼品をピックアップしました(図表1参照、代表的なものを抜粋)。

物価上昇局面では“毎日消費するもの”が最適
物価上昇時にもかかわらず生活水準を維持してしまえば、ただ支出額が増えてしまいます。たとえば年2%物価が上昇するなら、基本生活費が年間300万円の方なら年間6万円のプラス、つまり、6万円分負担が増えるということです。
ですから、毎日の生活で確実に消費する返礼品を選べば、支出の先払い効果があります。仮に返礼率が20%とすれば、年間5万円の寄付をする場合、最大で1万円相当の返礼品が届き、物価上昇分の約2割を相殺できます。生活の中で日常的に使うものを選ぶことで、物価上昇のインパクトを軽減し、支出抑制に役立てることができます。
また、前述の通り、ストックしやすいものを選ぶといいでしょう。返礼品は、あくまで寄付に対するお礼の品です。基本的に受け取りの時期は指定できません。日常的に活用するためにはストックできるものであることがカギとなります。日持ちするものを選べば災害時の備蓄にもなります。
冷凍の肉や魚も支出抑制につかえますが、届く時期を選べないケースが多いのです。どうしても欲しい場合は、注文時期を調整する工夫が必要になってしまいます。