集中せざる得ない環境を用意
でもそこは、「子どもに良い成績を取らせることが教師や学校の責任だ」という考えのKIST。強制的にパソコン以外のデジタル機器から離れて勉強できる環境を学校で用意しました。前編でも紹介をした学習習慣のついていない生徒のための自習室「スタディホール」です。
例えば最終試験の予測点で42点満点中、学年によりますが30点とか33点を取れていないと強制的に週4日、スタディホールに行かなければなりません。そして入室の際には、生徒はスマホを入口で預けないといけないルールになっています(現在は、定着してスマホを預けなくても、誰も使わなくなったそうです)。
「3時間かかる宿題が20分で終わった」
最初は生徒たちから不満も出たそうですが、スマホが使えない環境の効果はすばらしかったそうです。
「今まで宿題に3時間かかってたのに、スタディホールだと20分で終わっちゃった、といった話は生徒からよく聞きます。自分では(勉強の合間に)ほんのちょっとスマホをいじっているだけのつもりだったんだけれども、スマホを見ては、『あれ、何書いてたんだっけ』と思い出すの繰り返しに、思っていたよりも集中や時間を奪われていたことに生徒自身が気付くんです。いまの時代には、『集中せざるを得ない環境を作ってもらう』という形のサポートを必要としている生徒もいるのだとわかりました。スタディホールで自習を始めた生徒のほとんどは、成績がぐんぐん伸びました」(小牧圭副アソシエイト学校長)
小牧理事長も言います。
「以前スタディホールに入っていて今年卒業した子の中には、最終試験で(オックスフォードやケンブリッジといった名門大学に願書が出せる基準点である)40点を取った子もいます。いまでは『家に帰ったらこんなに集中できないから、本当にいい仕組みだ』『ありがたい』という声が聞かれるようになりました。成績から言えば必要ないのに、自分からスタディホールに入って勉強したいと言う子まで出てきたんです」




