2013年5月16日(木)

媚びを売る女は好かれるか

上司の謎、部下の落とし穴

PRESIDENT 2012年12月17日号

著者
石原 壮一郎 いしはら・そういちろう
コラムニスト

石原 壮一郎1963年、三重県生まれ。近著に『職場の理不尽-めげないヒント45』(岸良裕司と共著 新潮新書)。2012年「伊勢うどん友の会」を結成し、応援活動中。

コラムニスト 石原壮一郎 構成=プレジデント編集部
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「媚び」とは、自分を正しく見て実力を評価してもらうという対等なコミュニケーションではなく、力のある相手への従属の表明です。

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Q.同性の社員がしていて許せない行動は?

きちんとした人間関係を築く煩わしさをすっ飛ばして、楽をしようという狡さがあるから、他人が見ると嫌な気分になるわけです。

日本がまだ景気がよく、男女雇用機会均等法の導入など、女性の社会進出にも熱心だった時代、女に嫌われる女の代表が「媚びを売る女」でした。女性誌などでも「媚びを売る女」バッシングの記事をよく見かけましたね。仕事のリング上で「媚び」は反則と女性間で牽制しあっていたのでしょう。

オトコは女性が好意的に接してくれたら、それだけで鼻の下が伸びる。「すぐダマされるダメな人」と言われても、情けない習性はいつまでも変わりません。

しかし、時代は大きく変わりました。不安定な雇用、派遣社員の増加、悪化する労働条件……。現在のオフィス環境は極めてシビアです。

それにともない、反則だったはずの「媚び」の意味も変わってきました。特に「コミュニケーション能力がなければ、人にあらず」という昨今の風潮。「媚び」も広くとらえれば、相手を気持ちよくさせて、自分の都合のいいように動かそうとする戦略です。

ただ、会社がどうなるか、上司もいつリストラされるかわからない時代ですから、ちゃんと仕事を続けようという女性にとって、特定の人に「媚び」を売ることによって得られるメリットよりも、リスクのほうがはるかに大きい。慎重にならざるをえません。

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