重要なのは「承認欲求」のマネジメント

前回記事から紹介してきた5つのNG例のいずれかを、経験したことがある、自分も誰かにしたことがあることに気づいた人もいるでしょう。私どものレッスンでは、

「勝手に説明するのは親切だと思っていたけど相手は迷惑と思ってたかもしれません。勘違いしてました」
「共感できてると思ってましたが、会話泥棒してたことに気づきました」

小林音子『アメリカの中高生が学んでいる話し方の授業』(SBクリエイティブ)
小林音子『アメリカの中高生が学んでいる話し方の授業』(SBクリエイティブ)

など、自分の経験の答え合わせをするような感想が挙がります。「今までの自分が本当に恥ずかしい」と「無自覚」が「自覚」に変わった瞬間に涙が溢れてくる人や、「私、嫌われてるかもと薄々感じてたんですが、嫌われてたに違いないと確信しました。今まで付き合ってくれたみんなに申し訳ない」と原因がわかって反省する人、「よく僕はこういうことやられるんだけど相手はこんなこと考えてたんだ」と大笑いする人もいらっしゃいます。

自分の承認欲求を自覚すると相手の承認欲求も見えてくるようになります。自分の承認欲求をマネジメントすることはコミュニケーションにおいて重要な役割を果たします。

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