会話上手になるためにはどうすればいいのか。コミュニケーションコーチの小林音子さんは「『尊敬させよう』『信頼させよう』とすると、相手はコントロールされることを感じ取り、嫌悪感を持ってしまう。自己中心のマインドに自覚的になることが好かれるコミュニケーションのための第一歩だ」という――。

※本稿は、小林音子『アメリカの中高生が学んでいる話し方の授業』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

顧客と話をする営業の男性
写真=iStock.com/kazuma seki
※写真はイメージです

嫌われてしまう原因は「自己中心のマインド」

「自己中心のマインド」を持っていると、それは特に非言語表現に滲み出てしまい、相手にネガティブな印象を与えます。自分のマインドを隠そうと、きれいな言葉で取り繕ったとしても、その試みは相手に伝わってしまい、余計に嫌悪感として人に映ります。

それが無自覚に潜んでいる場合は、いくらきれいな言葉を並べても、その印象をごまかすのは難しいでしょう。「自己中心のマインド」は無自覚だからこそ恐ろしいのです。

「自己中心のマインド」があることについて指摘しても、多くの人は「まさか誰かをコントロールしようだなんて思っていませんよ」と言います。しかし、そう人に映っているときのほとんどは「自己中心のマインド」が必ずあなたの中にあります。

「自己中心のマインド」がないのではなく、あなたの中に確実にあるのに、その気持ちが微細(ミクロ)すぎて気がついていないことが多いのです。ですから、まずは自分の中にある「微細な気持ち」に注意を払い、自覚的になりましょう。

そして、その自覚した「自己中心のマインド」を、自分を尊重しながら「相手中心のマインド」に変えていくのです。

目指すは、アサーティブマインドです。これはアメリカのコミュニケーションで重視されていることで、「自分も相手も大切にする」ことです。その方法をお伝えしていきます。

自己中心のマインドは「承認欲求」に由来する

それでは「自己中心のマインド」とは何に由来するのでしょうか。それは承認欲求に由来します。承認欲求とは、自分のことを存在価値があると肯定したい、他者から認められたいという願望です。

・尊敬されたい
・好かれたい
・賢いと思われたい
・才能があると思われたい
・面白いと思われたい
・信頼されたい
・理解されたい
・仕事ができると思われたい
・良い人だと思われたい
・誠実だと思われたい
・支持されたい
・センスがいいと思われたい
・気が利く人だと思われたい
・人間的に器が大きいと思われたい
・優しいと思われたい
・自己中心でいたい
・価値があると思われたい

こういった欲求が承認欲求です。