記者時代の先輩から「飯食えてんのか?」と連絡が

一見順調そうな社長業だが、健水以外の事業の収支は、まだ“とんとん”といったところ。無借金状態とはいえ、今後事業の拡大には金融機関からの融資が必要だが、実績のない経営者や会社には国内のメジャーな金融機関の審査は厳しい。現状は信用組合が主要な取引先だが、資金援助の面でも外国人が助けてくれることが多い。

「外国のファンドなどは気軽に商談のために来社してくれてフットワークが軽いのです。ビジネスに対しても外国人の方が積極的な気がします。とはいえ金融機関と継続的にお付き合いするにはもっと実績を積まないといけません」

新聞社をクビになって3年、運営する4つの会社の従業員数は計約30人。自身の年収は新聞社時代の倍になった。自分を拾い育ててくれた毎日新聞には今も感謝しているが、早期退職に応じた判断は間違っていなかったと髙橋さんは考えている。

建水本社の近く、道頓堀にて
写真=本人提供
建水本社の近く、道頓堀にて

もちろん経営に浮き沈みがあるのは承知の上で、今後も持続的な成長ができるよう気力体力ともに充実している。

「時々、記者時代の先輩から『飯食えてんのか?』と電話がかかってくることがあります。心配はありがたいですが、心のどこかでうまくいくはずがないと思われているのかも(苦笑)。こちらも冗談で『ほっといてください〜』と返してます」

日々忙殺されているが、実は最近、健水の業務項目に「出版事業」も加えた。経営が安定して余裕ができたらいつか自分の作品を世に出すのが、髙橋さんの小さな夢だ。

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