読書習慣は読解力アップにはそれほど貢献しない

「うちの子は本をたくさん読むので、読解は得意だろう」と安心している親御さんもいるかもしれません。

しかし、読書習慣は読解力アップにはそれほど貢献しない、というのが私の実感です。読書習慣によって、長い文を読むことに対する抵抗感がなくなったり、早く読めるようになったりするとは思いますが、そのことと「文章を正しく読解できるか」は別の話なのです。

子供に読み聞かせをする父親
写真=iStock.com/TAGSTOCK1
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善方威『全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力』(かんき出版)
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お子さんの読解力を測るには、次のような質問をしてみましょう。

まずは、物語文の中の一文を示し、「○○したのは誰?」と主語について尋ねてみます。

最初は主語が省略されていない文で質問し、それが正解できたら、次に主語が省略されている文で同じように質問します。

それも正解できるようであれば、今度は、短めの物語を読ませて“あらすじ”を聞いてみましょう。これらの質問にうまく答えられなければ、「事実関係の読み取り」がうまくできていないと判断できます。その原因は「指示語」や「主語」など文法の知識が曖昧だからかもしれません。

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