外資系社員が使うこともある「Fuck、Shit、Bitch文例集」

ところで、Fワードがホワイトカラー層に浸透したのはどんな理由か。

「20世紀後半のNYやロンドンなどの証券マンや金融投資トレーダーが使い始めたことで広まったのではないかという説があります」(同)

顧客獲得競争が激しく、秒単位で大金を得たり失ったりする、切った張ったの業界でサバイバルしている人々が自らを鼓舞したり緊迫した空気を和らげようとしたり感情を吐き出したりするときに使っていた「Fuck」や「Shit」をその他の業界の人々や、一流大学出身の育ちのいい人々も使うようになったのではないかというのだ。

ちなみに、2014年に公開された映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』には「Fuck」という言葉が上映時間3時間内に506回出てくる(「ギネス世界記録」認定されている)。

主演のレオナルド・ディカプリオが演じるのは、かつて実在した、20代の若さで億万長者となった株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートだ。

主に電話セールスでクズ株を「ラクして儲けたい」客に売りつける会社のトップとして、部下の士気を上げるため、やたらに「Fuck」を吐き、ハイテンションに導くわけだ。

とはいえ、実社会では、これらの言葉を発するのがタブーなのは事実。意味を知るにとどめて、自分では使わないほうが身のためだろう。

▼欧米のビジネスマンが仕事で使う(こともある)「俗語」
Fuck編
Fucking amazing man:ヤバいね・超いいね
想定外の成果をあげた同僚や部下などに対して、驚きの感情を込めて「恐れ入った」と称賛するフレーズ。「Fucking good」(超いい)などの表現もある。「Fucking ~形容詞」は形容詞部分を強調。
Fuck yeah:当たり前だろ
「一緒にこの仕事してくれる?」などと仕事仲間から依頼されたとき、「もちろんだよ、当たり前」と気持ちよく引き受けるようなケースでしばしば使う。「Yes」を強める表現。逆に「絶対イヤ」は「Fuck no」となる。
Don't fuck it up:しくじるなよ
重要な案件を託す部下に、「頼むから、(仕事を)ヘマするなよ」と冗談交じりに圧力をかけるような表現。語気強くストレートに言うと、パワハラ認定される危険性が高い。一般的には「Don't mess it up」。
Shit編
I don't give a shit(fuck):どうでもいいよ
社内で昇進するとの噂がある人物に、「上司からの査定って気にならないの?」と問われ、「そんなの、どうでもいいよ、俺は関係ないね」と返すようなときの表現。強がりか、本心か、は身振り手振りで判断。
The shit:すげー、素晴らしい
卓越した働きぶり、仕事の成果を残した同僚や部下などを評する言葉。下品な言葉に「The」を付けることで、最上級のものであることを表現。「Your car is the shit」(お前の車、最高だな)のように使う。
Bitch編
bitches:親友、女友達
Bitchの複数形。数人の女性たちが集まっている状態を指している。主に女性が女性に言う言葉で、男性が男性に親愛を込めて「お前ら」というのに近いニュアンス。男性が女性に発すると確実にトラブルになる。
This work is a bitch:面倒くせえ仕事
「Bitch work」は誰もやりたくない仕事の意。これも、面倒くさい、ほかに、単純作業すぎてつまらない、個人の能力やスキルは必要ない仕事だと敬遠したい気持ちも込められている。男女ともに使うフレーズ。
*上記は『正しいFUCKの使い方』『正しいBITCHの使い方』(ともにトランスワールドジャパン)で紹介されているフレーズをもとに編集部で作成。

※この記事では、日常英語会話の理解を深めるために、不適切とされる英語表現をあえて掲載しました。

(写真=PIXTA、iStock.com)
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