全国に1万5000店!コンビニがさらに近くに

全国のセブン-イレブン約1万9500店舗中、7~8割にあたる約1万5000店舗で実施しているのが、宅配サービス「セブンミール」だ。事前にインターネットで会員登録をしておけば、店舗での受け取りに加え、自宅近くのセブン-イレブンの店舗から配達が受けられる。受取日前日朝10時半までの注文で、昼食用なら翌日のお昼まで、夕食用なら翌日の夕方までに手渡しで配送。500円以上の注文で配送料が無料になる。

「セブン-イレブンの商品が2900アイテムほどあるのですが、セブンミールで扱っているのは2000アイテム程度です。このなかには、セブンミール独自の商品も含まれます」と話すのは、セブン&アイ・ホールディングス広報の清水克彦さん(以下、発言は清水さん)。

医師と管理栄養士監修のもと、カロリーの平均値や野菜や塩分の使用量に配慮して作られる、セブンミールオリジナルの日替わり惣菜は2種。写真左上は「すこやか膳」。日替わり弁当は3種で写真右下は「おまかせ御膳」。購入金額の合計が500円以上で配送料が無料になる(未満の場合は123円)。

1番の主力商品がセブンミールオリジナル商品の日替わり弁当「おまかせ御膳」と日替わり惣菜セット「すこやか膳」(ともに510円)。

「セブン-イレブン商品の専用工場や配送方法を利用することで、この価格が実現しています。弊社のほかの弁当・惣菜類と違うのは、この商品は医師と管理栄養士の監修を受けていること。カロリーの平均値や野菜や塩分の使用量にも配慮しています」

セブンミール利用者の6割が60歳以上で、年齢が上がるほど、利用頻度が高くなっているという。

「ご高齢で食の細い方は、すこやか膳を昼に注文されて、昼と夜に分けて召し上がる方もいらっしゃいます。ご飯だけは家で炊いて、惣菜だけ注文される方もおられますね」

同社がセブンミールを最初にスタートしたのは00年。高齢者を中心に、食料品などの商品を買う場所がない人が増えていることが社会問題視されるようになったが、近くにあるはずのコンビニがない地域がある。解決策として配送サービスや、一部地域ではトラックにセブン-イレブンの商品を載せた移動販売を始めるようになった。

多くの自治体と「高齢者などの支援に関する協定」も締結し、高齢者を含む、地域の見守り隊としての活動も担っている。「お届けの際、玄関は開いているのに返答がないので開けてみたら、お客様が熱中症で倒れていらっしゃった、ということもありました。なにかあったときには、消防や警察へ通報するだけでなく、自治体の福祉課、地域包括センターなどとも連携し、皆で注意していくようにしています」。

▼セブンミール

運営●セブン・ミールサービス
業態●食料品・生活雑貨等の宅配
商品内容●弁当・惣菜類、食料品、日用品、介護用品、酒など、2000アイテム程度
エリア●全国で1万5000店舗程度
回数●毎日~不定期可(注文は前日の朝10時30分まで)
特徴●事前にホームページから登録した近隣のセブン-イレブン(実施店舗に限る)から配送される。注文は電話、ファクス、ホームページ、店頭でできる(カタログあり)。日替わりの弁当や日替わり惣菜(ともに510円~)が人気。配送するのは店舗のスタッフか、提携している西濃運輸子会社で女性を中心に構成する「ハーティスト」のスタッフで、手渡しが基本。利用客比率は6割以上が60歳以上。多くの自治体と高齢者支援に関する協定を結び、見守り隊としての役割も担う。