年収や家族構成によって陥りやすい「支出の罠」があるので、年収が高いからといって油断はできない。ファイナンシャルプランナーが教える「理想の家計バランス」をもとに、年代別「ダメ家計簿」にテコ入れしていこう。

子どもを甘やかして貯蓄チャンスを逃すな

しっかり貯蓄できる人生のラストチャンスは、親の介護の時期と重なりやすい。この家庭も例にもれず、遠方の親元へ毎週介護に通っている。さらに、私立大学に通う子どもの教育費がボディブローのように効いて、貯蓄のチャンスが一気にピンチに。

「親の懐に余裕があれば、介護のための交通費や介護用品の費用はきちんと実費をもらいましょう。『子どもだからやって当たり前』という考え方は非常に尊いのですが、その頑張りがいざ遺産分配の段になって反映されるとは限りません」

あとで兄弟姉妹に対して『馬鹿を見た』と感じるくらいなら、はじめから防衛策を講じるべきだろう。

「会社員になっても実家暮らしを続ける子どもが、家にお金を入れている気配がないのも気になるところです。具体的な金額は子どもの収入によりますが、月収の約20%は家に入れさせましょう。それで貯蓄目安がクリアできます。さらに、この通信費を見るかぎり、携帯代もいまだに『親持ち』なのでは?

大学生になったら通信費は自分のバイト代から払わせること。社会人になったら保険料も本人負担が基本です。それもこれも老後のため」

黒田尚子
ファイナンシャルプランナー。個人向けの相談業務、セミナー・FP講座等の講師、書籍や雑誌・Web上での執筆など幅広く行う。近著に『50代からのお金のはなし』『がんとお金の真実』など。