複雑な問題を解決するシンプル思考

学生時代、テスト前になるとノートのコピーがまわってきた。みなさんも覚えがあるかもしれないけれど、書きとめただけのノートは読むのが大変だ。ところが、ある人物のノートはわかりやすく、そのコピーが出回る枚数たるやすごいものになっていた。

たいていの場合、見やすいノートをとった人物は、先生が言ったことを理解して、図式化するようにノートに書き込む。ポイントを書いたら、そこから派生する先に線を引っ張って、話の流れをつくったり、関連する項目を書いたりしていく。いらない言葉は省かれているから、簡略で授業よりもわかりやすい。

複雑な問題を理解し解決するためには、シンプルにとらえることが一番だ。自分の頭の中で、問題点を図化していくことで考えをまとめ、それをうまくフローさせられれば、仕事も簡単に可視化でき、まわりともうまく考えをシェアして育てていけそうだ。

トム・ウージェック氏は、仕事における難しい問題をいかに解決するかを可視化するために、ある思考過程の図化を数百枚集めてきたという。図のお題は「トーストのつくり方を図化してください」というもの。そう、あのスライスしたパンを焼く過程だ。パンを切ってトースターに入れて、焼きあがったらハイ出来上がり。ところが、同じ「トースト」でも人によって大きく視点の違いが現われて、物事の解決の過程が見えてくるという。

そのやり方はいたって簡単だ。