2015年11月11日(水)

超フレックスを可能に! P&G流「1週間の時間割」

世界トップ企業で働く社員の「能率100倍」教室

PRESIDENT 2014年9月29日号

P&G・ジャパン ヒューマンリソーシズ エキスパート 榎本千尋 構成=井上佐保子 撮影=水野浩志
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プロクター・アンド・ギャンブル(以下P&G)では、社員の生産性を高める目的から月単位で勤務時間を管理するフレックスタイム制度&週1度の在宅勤務制度を導入。自由度の高い働き方を実現しつつ、生産性を向上させるP&Gの時間術とは?

Q: 月単位で勤務時間を管理するって本当ですか?

P&Gでは、2012年からグローバルで「フレックス・アット・ワーク」という制度を導入しています。これは、フレックスタイム、在宅勤務、育児・介護のための時短勤務などの制度を組み合わせながら、個人のワーク&ライフスタイルに合った働き方を自らが選択して働くことを目指す制度です。勤務時間もグループごとに最低限のコアタイムは設定していますが、個人の状況によって柔軟に対応。最終的に1カ月トータルで規定時間になればよい、という考え方です。

このような柔軟な働き方ができるのは、制度だけでなくいつでもどこでも働くことができるインフラ整備も重要。電話・ビデオ会議システムを使えば自宅にいても会議に参加できますし、世界共通のチャットシステムを使って離れた場所で仕事をしている同僚と気軽に意見交換することもできます。書類はインターネット上にデータファイルを格納しておけるクラウドストレージから世界中どこからでも取り出すことができます。

Q: 時間と場所が自由だとサボる人はいませんか?

こうした制度は福利厚生ではなく、社員一人一人の生産性を高め、ビジネスでより高い成果をあげるための経営戦略の一環なのです。社長も日々5時半に退社し、経営陣の多くも週1度の在宅勤務を行っています。

P&Gには、個々の社員が自分に合った時間帯や方法を選んで仕事をすることで、創造性や効率が高まり、最大限能力が発揮できるという考え方が根底にあります。つまり、柔軟な働き方を選択するということは、成果物で評価され、それだけ結果を出さなくてはいけないということ。「人は信頼のもとに自由な環境を与えて能動的に働かせたほうが、より生産性が高くなる」ということは学術的にも証明されています。

また、常に成果が求められることや、簡単で退屈な仕事をアサインされることがないため、サボろうと思う社員はほとんどいないと思います。プロジェクトごとに、自分の役割、仕事の到達目標が明確ですし、進捗状況もオープンになっていますので、やらざるをえません。自分の能力を少し上回るチャレンジングな仕事ばかりですが、役割分担や責任範囲が明確な分、成果も見えやすく、やりがいがあります。

業績評価の仕組みも明確です。各自が1年間で成し遂げたい5つの優先課題を上司と合意し、書面にもするのですが、その際、「何をもって成功とするのか」という評価基準も決めます。その基準は数値目標となっていて、とても具体的。もちろん状況の変化に応じて適宜、上司と面談し、進捗確認や優先度の見直しなどを行っていきますが、結果をきちんと評価してもらえる公平感があります。

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