もっとも、返済途中であっても、ローンの借り換えという打開策はある。住宅ローンは史上空前の低金利時代が続いている。現在と同じ10年固定のローンでも林田さんが購入した頃より低い金利で借り換えられ、その分、毎月の返済を1万5000円も減らすことが可能だ。

さらに、教育費はそのままに家計を絞り込むとすれば、やはり流動費に目を向けるのが妥当だろう。

林田さんの生活は一般的に見ても贅沢三昧というわけではないが、プチ上流意識が垣間見られる。娘にねだられるがままにトイプードルを飼い始め、エサ代、洋服代、美容院代などにもお金をかけている。今後、病院代も加わると、ますます出費は嵩むだろう。

高級スーパーやデパートで食材や惣菜を買ったりという行動もプチ上流意識の表れだ。それをやめるだけで、1万円程度の節約はすぐにできる。水道光熱費にしても家族それぞれが節約を意識すれば、多少なりとも安くできるだろう。

通信費が嵩むのは、携帯電話を子供2人に与えているため。家族割など安くなる方法を携帯ショップで訊ねてプランの見直しを図るといい。

住宅ローンの借り換えとそうした細かい節約によって、赤字の解消ができるばかりか、毎月1万円が浮く。年間27万6000円の赤字をボーナスで補填していたが、それが必要なくなるうえ、月1万円が貯蓄できる。ボーナスをあわせると合計で年間40万円近い貯蓄が可能となるのだ。

ただし、心配なのは次女が中学受験を控えている点だ。晴れて合格すれば、学費は現在の2倍にアップ。再び赤字家計になることが予想される。

その場合にはボーナスから出費していた旅行費用を削るか、小遣いを削減するか。もしくは、習い事や塾の費用を見直すことも考えなければならない。家族にとってなにが大事かをよく話し合って優先順位を決めておきたい。

▼節約のポイント

[1]住宅ローンを借り換え
[2]水道光熱費など、家族でこまめに節約することを再確認
[3]支出の優先順位を決めてメリハリをつける

藤川太(ふじかわ・ふとし)
家計の見直し相談センター代表。ファイナンシャルプランナー、CFP認定者。宅地建物取引主任者。1968年、山口県生まれ。慶應義塾大学大学院理工学研究科修了後、大手自動車メーカー勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。累計2万世帯超の相談実績を誇る。著書に『やっぱりサラリーマンは2度破産する』『年収が上がらなくてもお金が増える生き方』など多数。
(上島寿子=構成 小原孝博=撮影)
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