「1カ月間返品OK」「利息は当社負担」といった販売は、高いものを買う“恐怖感”や罪悪感を取り除く効果がある。人は一度使用したものに愛着を感じ、手放したくないという心理も巧みに利用している。客に気持ちよく買ってもらうための計算し尽くされた戦略とは。

どの商品がいいか、決めかねている。そんな客に効果的なのは「両面提示の説得」だ。

「メリットだけでなくデメリットも公開すると、客は『この担当者はちゃんと情報をオープンにしてくれる』と感じます。そうやって信頼関係を築くことが、結果的には購入につながりやすいのです」(メンタリストDaiGo氏)

ただ、話の手順には注意が必要だ。最初に短所を切り出しては、客に与えるマイナスイメージが大きすぎる。最初は、いい点を紹介するのだ。そのうえで、課題点をあげるのだ。最新のスマホを販売する場合ならこうだ。

「とにかく機能が満載なんです、動作も早くなりましたが、電池の消耗が早くなったんです」

そして、いったん商品の「価値」を下げたように見せたあとに最大の「売り」を述べる。

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短所をあえて暴露して一番の長所を強調

「高速通信のLTEがついているので今までのように長い間ネットにつないでいる必要がなくて、消費電力も抑えられるし、高速充電機能があるから、安心して使うことができます」

DaiGo氏は言う。「優れたセールストークには“起伏”があります。長所ばかりを並べる立て板に水のトークではかえって客は押し売りされた気分になり、聞くのをやめてしまうのです」