2015年6月24日(水)

世界は変えられる! デジタルアートへの挑戦【1】 -対談:チームラボ代表 猪子寿之×田原総一朗

田原総一朗の「次代への遺言」

PRESIDENT 2015年5月18日号

村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影
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世界で100万人――猪子寿之氏率いるチームラボの企画展に訪れた人の数だ。「21世紀の日本をつくってほしい人」と田原氏が評する彼の話は、日本人の美意識からデジタルテクノロジーの可能性、そして教育の未来にまで及んだ。

日本の美はデジタルと好相性

【田原】今日は対談の前に、日本科学未来館で開催されている企画展「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」を猪子さんに案内してもらいました。とても刺激的な内容で、楽しかった。

【猪子】ありがとうございます。

【田原】この企画展は、「踊る!アート展」と「学ぶ!未来の遊園地」の2つが一緒になったものだそうですね。まずアート展のほうから聞かせてください。「踊る!」というのは、どういう意味ですか。

【猪子】アートって、いままでは立ち止まって見るものでしたよね。でも、僕らのアートは動きながら見てもいい。それと同時に、お客さんが動くことでアート自体も変わる作品になっています。だから、お客さんも踊るし、アートも踊ると。

【田原】僕が一番おもしろいと思ったのは「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」(写真参照)という作品。壁に「花」とか、「鳥」「雨」「虹」といった漢字が映し出されて上から下に流れていくのですが、たとえば「木」の字に触ると、文字が絵に変化して三次元的に表現された木が出てくる。続けて「鳥」に触ったら、字が鳥になって、さっきの木にとまった。おもしろいから、たくさん触りました。

「世界はこんなにもやさしく、うつくしい」(書家・紫舟との共作)

【猪子】田原さん、動く字に触ろうとして思わず駆け足になったでしょ。あれが「踊る」ということです。

【田原】なるほど。アートを見ながら走ったのは初めてだ。ところで、動きながらアートを見るという発想は、どこから出てきたのですか。

【猪子】じつは、デジタルは日本古来の空間認識と相性がいいんです。だから歩きながら見てくれていい。

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