師匠との共著で、人生の転機を

2002年、大きな転機を迎える。竹田氏が著者として書き始めた本に、「共著」という形で加わる。初の著書である。これが『小さな会社☆儲けのルール』(フォレスト出版)で、ベストセラーとなる。13年後の現在も増刷が続く。その後も、本を書き続けるようになる。印税収入は、この10数年で1年間の平均が100万円前後となるようだ。

「師匠との共著の『小さな会社☆儲けのルール』が、プチ成功となった。全国から講演依頼が来る。ハイテンションになったね。妻はそんな私の姿を見て、あきれているようだった。この10数年は、ずっと夢を見ているような気分だった。それまでの人生から大きく変わったから」

2006年から07年にかけては、仕事を休み、妻と小学生の子ども2人を連れて、世界一周をした。独立後の生活を満喫しているようだが、会社員にはやはり、積極的には勧めていないという。

「リスクが大きいからね。特に40歳以上の場合は、会社にしがみついたほうがいいですよ。リストラを受けようと、隔離された部屋に送り込まれようとも……。それも悲惨な人生かもしれないけど、独立後、失敗すると、もっと悲惨な人生が待ち構えているよ。

本当に真剣に独立を考える人はその年齢になる前にもう、何度も試みているから。40代以降になって、あえてするべきことではない、と思う。『大学別社長・役員ランキング』を眺めては、俺はまだ、イケるよと思いをめぐらすのも、いいんじゃない?」

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