日本は古くから中国古典を教養の根幹とし、その教えを柔軟に吸収することで成長してきた。現代は変化の激しい時代だといわれ、価値観も多様化の一途をたどっており、中国古典に親しみをもつ人は減っているかもしれない。ビジネスの世界でも勝者と敗者が目まぐるしく入れかわる。だがいつの時代でも不変のものもある。たとえば『伝習録』にある「知行合一」や「事上磨錬」といった中国古典の教えは、むしろいまこそ必要な哲学だろう。

本書では、中国古典の教えを、人間関係のあり方に引きつけて解説している。当社は「人を経営の根幹とする」という経営理念を掲げているが、その理念を裏付ける内容だと感じた。とくに若い人には一読を勧めたい。