「オ……オル…カ…オルカンッ⁉って何⁉」――こんな寝言にうなされて夜中に目を覚ましてしまう人は、おそらく楽天証券の「つみたて投資枠(旧つみたてNISA)」の銘柄選びで悩んでいるに違いない。なんせ225本(2024年6月20日現在)もの投資信託を扱っているのだから、迷いに迷って当たり前なのだ。
NISAのつみたて投資枠で買える銘柄は、いずれも長期の資産形成に向いていると金融庁が判断したものばかり。その点では、どれを選んでも大きな間違いはない。とはいえ、長期というからには頻繁に売買するわけでもなく、当然選ぶのに慎重にならざるをえない。
本記事では、楽天証券のNISAで取り扱っている、過去の運用成績が比較的優れ、コストも低いおすすめの銘柄を10本厳選した。その根拠となる銘柄選定のポイントも解説している。この10本を比較するだけでも米国株を重視、新興国株に手厚い、バランスがよくリスクに強いなど、投資信託ごとに特徴がある点に注目だ。
まずは10本の解説をじっくりと読み、銘柄を比較する目を養って、納得のいくまで検討するといいだろう。さらに銘柄を選ぶワクワク感を感じてほしい。そうして心に余裕が生まれたら、生活費を圧迫しない程度の資金で、楽しく積立投資を始めたい。
目次
新NISAで積立投資する際の銘柄選定のポイント
具体的な銘柄を紹介する前に、銘柄選定のポイントを解説する。
楽天証券の場合、投資信託をさまざまな条件で検索できる「投信スーパーサーチ」機能を活用して銘柄を選ぶのがおすすめだ。
「つみたて投資枠」の銘柄を選ぶ場合、取引種別欄の「NISAつみたて投資枠」にチェックを入れた上で以下のポイントを押さえるとよいだろう。
リスク許容度に応じて「資産タイプ」「投資対象地域」を選ぶ
銘柄選定の1つ目のポイントは、投資信託の「資産タイプ」と「投資対象地域」を選ぶことだ。
初心者はまず「積極的に運用したいか?」、それとも「リスクを抑えて運用したいか?」を考え、自分のリスク許容度に合わせて資産タイプ・投資対象地域を選ぼう。
新NISAの「つみたて投資枠」で選定できる投資信託には2つの資産タイプがある。
資産タイプ | 特徴 | こんな人におすすめ |
---|---|---|
株式 | ・日本を含む、世界中の株式に投資できる ・全世界、先進国、新興国、国内、米国などさまざまな国や地域を対象にしたものがある |
多少リスクを取ってでも、より高いリターンを期待する人 |
資産複合(バランス) | ・株式だけではなく、債券や不動産(REIT)にも投資できる ・国内や先進国、新興国などさまざまな地域に投資できる |
さまざまな商品や地域に資産を分散し、リスクを抑えて安定的に運用したい人 |
投資信託は、個人から集めた資金をファンドマネージャーと呼ばれる専門家がまとめて運用する。
運用先によって投資信託の資産タイプが異なっており、株式メインで構成されていると資産タイプは「株式」、株式だけでなく債券や不動産も含まれていると「資産複合(バランス)」となる。
投信スーパーサーチを利用する場合、資産タイプの欄と投資対象地域の欄にチェックを入れると、対象銘柄を表示できる。
金融商品のリスクとリターンは、資産の種類や、投資対象地域によって異なる。
金融商品ごとのリスクとリターン
多少リスクを取ってでも高いリターンを狙いたい場合は、資産タイプが株式で、投資対象地域が海外のものを選ぶとよいだろう。
リスクを抑えて安定的なリターンを目指したい場合は、資産複合(バランス)タイプを選び、資産や投資対象地域を分散するとよいだろう。
迷った場合、後ほど紹介するおすすめ銘柄の中から気になるものを1本選び、まずは少額から投資をしてみてはいかがだろう。
運用成績を見て「もう少しリスクを取れそうだ」と思えば、よりハイリスク・ハイリターンな投資信託の比率を増やしていくのも一案だ。
純資産額が少なすぎる銘柄は避ける
銘柄選定のポイント2つ目として「純資産額」が挙げられる。
投資信託の「純資産額」は、その銘柄にどれだけ投資資金が集まっているかを示す。例えば、100人の投資家が1万円ずつ投資した場合、純資産額は100万円となる。
基本的には、運用が上手くいくと期待されている銘柄は投資家から人気を集め、純資産額が大きくなる。
純資産額が少ないと運用会社が分散投資をしづらくなり、運用の継続が難しくなることもある。純資産額が少なすぎる銘柄は避けた方がよい。
楽天証券の投信スーパーサーチは、純資産が多い(少ない)順に銘柄を並び替えられる。目安として純資産額が100億円以上を選んでおくと安心だろう。
信託報酬が低いものを選ぶ
信託報酬とは、投資信託を保有している間にかかる一種の「手数料」だ。
投資家が直接支払うわけではなく、自動的に計算され、投資信託の値段(=基準価額、きじゅんかがく)に日々反映される。
当然のことながら、信託報酬は低いに越したことはない。信託報酬の低い投資信託を選ぶために、初心者にはまず「インデックスファンド」がおすすめだ。
信託報酬は、投資信託の運用方針によって傾向が異なる。
日経平均株価やS&P500のような特定の指数に連動するように運用される「インデックスファンド」は信託報酬が低い傾向にあり、指標より高いリターンを目指す「アクティブファンド」や、さまざまな資産を組み入れた「バランスファンド」は高めに設定されることが多い。
何に投資すればよいのかわからない初心者の場合、1本目はインデックスファンドを選ぶのが無難だ。
ただし、バランスファンドやアクティブファンドが必ずしも悪いというわけではない。
一度にさまざまな資産に分散投資したいならバランスファンドを選択するのもよいし、リスクを許容し、運用方針に共感するならアクティブファンドを選んでもよいだろう。
投信スーパーサーチで、信託報酬が低い銘柄を探したい場合は、「管理費用」の部分で銘柄を並び替えよう。
楽天証券の新NISA「つみたて投資枠(旧つみたてNISA)」おすすめ銘柄10選
楽天証券の新NISA「つみたて投資枠」で投資を考えている初心者に向けて、おすすめしたい投資信託の銘柄を10本厳選して紹介する。
株式タイプ、資産複合(バランス)タイプの中から、純資産額が100億円以上あり、信託報酬が低く、過去の運用成績がよいものや人気があるものを厳選した。
- 株式タイプ(対象地域:海外含む)
- 株式タイプ(対象地域:日本のみ)
- 資産複合(バランス)タイプ
株式タイプ(対象地域:海外含む)のおすすめ銘柄
まず、株式タイプの中から海外に投資できる銘柄を紹介する。いずれも総じて過去の運用成績がよく、新NISAの取扱銘柄の中でも人気を集めている。
株式タイプは銘柄によって投資する国やその構成比に違いがある。具体的にどのような国のどのような業種の企業に投資しているのか、注目してみよう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は「オルカン」の略称で人気が高い、日本を含む全世界の株式に分散投資できるインデックスファンドだ。
連動指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 30750.83億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.05775% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 約635円 |
ファンドの種類 | インデックス |
投資信託の管理・運用に発生する手数料である信託報酬を含む管理費用は、業界最低水準で、純資産額も非常に大きい。
ベンチマークとする指数の「MSCI All Country World Index」は、米国の金融サービス企業「MSCI Inc.(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)」が算出する株価指数だ。
先進国23カ国及び新興国24カ国の大型株と中型株のうち、最も時価総額が大きい約3,000銘柄で構成されているため、この銘柄1本で世界に分散投資ができる。
MSCIとは、「モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社」の英語の頭文字をとったもので、同社が算出・公表する株価指数の総称を「MSCI指数」と呼ぶ。MSCI指数は世界の多くの投資家や投資信託などの運用の基準として採用されている。
今後どの国や分野が成長するかを断定するのは難しく、国・地域によって成長スピードにムラがある。
しかし、世界全体のGDPを見ると、経済規模は右肩上がりで成長を続けているので、全世界に投資することで利益を狙いたい人におすすめの銘柄の1つといえる。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
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リターン(年率) | 34.30% | 17.39% | 16.70 % |
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楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(略称:楽天・オールカントリー)
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドは、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と同じく、「MSCI All Country World Index」をベンチマークとした銘柄だ。
連動指数 | MSCI オールカントリー・ワールド・インデックス(配当含まず、円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 1126.81億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.0561% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 約617円 |
ファンドの種類 | インデックス |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と比較すると、この銘柄の方が信託報酬が安く、「投信残高ポイントプログラム」の対象でもある。保有残高に対してポイント付与される点は、魅力的だ。
しかし、楽天・オールカントリーは2023年10月に設定されたばかりの銘柄であるため、純資産額が小さい。また、対象インデックスに配当を含まずリターンが小さくなる点は、マイナスポイントである。
基本的には、楽天ポイントを貯めたいなら楽天・オールカントリーがおすすめだ。運用実績が長く、投資に安心感を求めるならeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を選ぶのがよいだろう。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
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リターン(年率) | --- | --- | --- |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、アメリカの代表的な株価指数であるS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)500指数に連動することを目指すインデックスファンドだ。
S&P500の構成銘柄は厳しい選定基準で選ばれており、1957年に導入されて以来、2024年まで年平均で約10%の上昇率を記録している。
連動指数 | S&P500(円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 42,056.57億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.09372% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 約1,031円 |
ファンドの種類 | インデックス |
この銘柄は、中長期的な視点で成長が期待できる、米国を代表する約500社に投資が可能だ。
このため、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)とともに多くの投資家に支持されている。
米国への投資に興味がある人は、ぜひ検討してほしい。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 41.61% | 21.76% | 20.58% |
楽天・S&P500インデックス・ファンド(略称:楽天・S&P500)
楽天・S&P500インデックス・ファンドは、「楽天・S&P500インデックス マザーファンド」への投資を通じて米国の株式に投資し、「S&P500インデックス(円換算ベース)」に連動する投資成果を目指している。
連動指数 | S&P500(円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 1496.30億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.077% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 847円 |
ファンドの種類 | インデックス |
この銘柄は、S&P500と連動した成果を目指す点では「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と共通している。
違いとしては、信託報酬がeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)より低く設定されていることと、保有残高に対して楽天ポイントがもらえる「投信残高ポイントプログラム」の対象にもなっていることが挙げられる。現時点では楽天証券ユーザーにとってメリットが多い。
ただし、5年以上の運用実績から安心感のあるeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)に対して、この銘柄は2023年10月に設定されている。
比較的新しい銘柄なので、長期のリターンを測ることができない点には注意して、購入を検討しよう。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
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リターン(年率) | --- | --- | --- |
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eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、主に日本を除く先進国株式、約1,300銘柄に投資を行い、MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)と連動する投資成果を目指す銘柄である。
連動指数 | MSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 7005.51億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.09889% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 1,088円 |
ファンドの種類 | インデックス |
現在は米国株が構成の7割以上を占め、残りの3割はイギリスやフランス、スイス、ドイツなどの欧州や、カナダ、オーストラリアなどが組み入れられている。
また、業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける「eMAXIS Slim」であることから、信託報酬も非常に低く設定されている。
日本株は個別銘柄で購入し、先進国の株式に分散投資したいと考える人におすすめの銘柄だ。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 36.19% | 19.50% | 18.37% |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、新興国の株価動向を示す代表的な指数「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」をベンチマークにしている。
この指数は、24の国・地域に上場する大・中型株約1,400銘柄で構成され、時価総額は市場の約85%をカバーしている。
連動指数 | MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込み、円換算ベース) |
---|---|
純資産額 | 1494.47億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.1518% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 約1,670円 |
ファンドの種類 | インデックス |
低コストで新興国の株式に分散投資したい人向けで、現在の構成は中国が約3割、インド・台湾・韓国が約1割、他にはブラジルやサウジアラビア、南アフリカ、メキシコの株式が含まれる。
コストを抑えながら、中国やインドの成長を期待して投資したい人にぴったりの銘柄といえるだろう。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 20.92% | 5.07% | 7.35% |
株式タイプ(対象地域:日本のみ)のおすすめ銘柄
株式タイプ(対象地域:日本のみ)は日本国内情勢が価額に直接影響するため、国内に住んでいる人は値動きが分かりやすく、投資判断しやすいというメリットがある。
ここでは国内株式型投資信託のうち、代表的なインデックスファンドとアクティブファンドを1本ずつ紹介する。
より低コストで日本経済全体に投資したい人はインデックスファンド、多少コストは高くてもより高いリターンを期待したい人はアクティブファンドを選ぶとよいだろう。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)は日経平均トータルリターン・インデックスに連動する投資成果を目指す銘柄だ。
連動指数 | 日経平均トータルリターン・インデックス |
---|---|
純資産額 | 1,002.68億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 0.143% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 1,570円 |
ファンドの種類 | インデックス |
電気機器や小売業を中心とする日本の大企業に投資でき、日経平均株価の動きを見ながら運用をしたい人に向いている。
2024年5月22日時点の上位組み入れ銘柄は、ファーストリテイリング、 東京エレクトロンなどが挙げられる。
国内株式型の銘柄の中では信託報酬は最低水準で、コストを抑えた取引ができる。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 27.13% | 11.87% | 15.45% |
ひふみプラス
ひふみプラスは「日本を根っこから元気にする」をコンセプトに、日本の成長企業に投資をする銘柄だ。
独自の運用方針が評価され、2012年の運用開始以来、国内で人気を集めるアクティブファンドの1つとなっている。
連動指数 | 日経平均トータルリターン・インデックス |
---|---|
純資産額 | 5,787.51億円 |
管理費用(含む信託報酬) | 1.078%以内 |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 1万1,858円以内 |
ファンドの種類 | アクティブ |
ひふみプラスは、投資業界で「カリスマファンドマネージャー」とも呼ばれた藤野英人氏が起業し、立ち上げた。運用チームが徹底的に調査し、株価が割安だと考えられる企業を発掘して投資している。
「守りながら攻める」というコンセプトのもと、株価の上昇した際には株式の組み入れ割合を増やし、株価が下落した時は割合を減らすといった調整を行っている。
アクティブファンドなので信託報酬が高めではあるが、運用方針に共感し、ひふみ投信の目利きに期待したい人におすすめだ。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 24.14% | 6.64% | 11.00% |
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資産複合(バランス)タイプのおすすめ銘柄
資産複合(バランス)タイプは、複数の異なる資産クラス(株式、債券、不動産など)を組み合わせている。
インデックスファンドに比べて信託報酬は高い傾向にあるが、1本だけでさまざまな国・地域、金融商品に資産分散できるメリットがある。
一口に資産複合(バランス)タイプといっても、銘柄によって資産の構成比が異なり、リスクも変わる。自分の投資に対する考え方や目標に合わせて銘柄を選ぼう。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスF 4資産均等型
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスF 4資産均等型は、日本国内と先進国の株式・債券を25%ずつ均等に組み入れたバランスファンドだ。
純資産額 | 553.44億円 |
---|---|
管理費用(含む信託報酬) | 0.154% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 1,694円 |
ファンドの種類 | バランス |
国内債券、外国債券、国内株式、外国株式を25%ずつ均等に組み入れたポートフォリオは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も採用している。
GPIFは日本国民の年金となる資金を運用している。年金の運用は、長期間にわたることを前提とし、リスクを取って大きく増やすよりは「減らさないこと」が重要だ。
GPIFのポートフォリオは、長期を前提とした安定運用のお手本ともいえる。
4資産均等型ファンドは、長期目線で安定的に運用したい人に向いているといえるだろう。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 19.45% | 9.41% | 10.31% |
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、日本国内と先進国、新興国それぞれの株式・債券・リート(不動産投資信託)を組み合わせて投資するバランスファンドだ。
純資産額 | 27,84.02億円 |
---|---|
管理費用(含む信託報酬) | 0.143% |
100万円保有していた場合の年間の信託報酬(税込) | 1,573円 |
ファンドの種類 | バランス |
8つの資産クラスに均等となるように投資されているが、組み入れ通貨に関しては以下の図のように日本円や米ドルの割合が高くなっている。
4資産均等型との違いは、株式や債券だけでなく、REIT(不動産投資信託)や、新興国の株式・債券が含まれる点にある。
4資産均等 | 8資産均等型 | |
---|---|---|
国内株式 | 25% | 12.5% |
先進国株式 | 25% | 12.5% |
新興国株式 | - | 12.5% |
国内債券 | 25% | 12.5% |
先進国債券 | 25% | 12.5% |
新興国債券 | - | 12.5% |
国内リート | - | 12.5% |
先進国リート | - | 12.5% |
4資産均等型は債券の比率が50%あり、低リスク資産を多く組み入れることでリスクを抑えているのに対し、8資産均等型は新興国や不動産を含めさまざまな国や商品に資産を振り分けることでリスク分散している。
また、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、同じシリーズの4資産均等型に比べて信託報酬が低いという特徴もある。
新興国や不動産も含めたさまざまな国や資産に分散投資したい人に向いている銘柄だ。
年数 | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン(年率) | 18.72% | 8.14% | 9.38% |
楽天証券での新NISA銘柄の買い方
1.楽天証券にログインする
まずは楽天証券の公式サイトにログインする。
2.投資する銘柄(ファンド)を選ぶ
トップページからNISAを選択し、銘柄の検索画面を開く。検索画面では個別の銘柄名を検索できるが、初めて銘柄を買う場合は上のタブから「探す」を選択する。
以下のように、検索条件から銘柄を探すこともできる。自分が許容できるリスクに合わせて資産タイプや投資対象地域で検索し、純資産額の大きさや信託報酬の低さで選ぼう。
銘柄を選択すると、以下の画面が出てくるので、「積立設定」を選択する。
3.積立金額を入力し、引落方法と積立指定日を選択する
「積立設定」を選ぶと、毎月の積立金額を選択する画面が出てくる。100円から入力できるので、余剰資金に収まる額にしよう。
金額を入力すると、引落方法の選択画面が出てくる。おすすめはポイントが貯まる「楽天カードクレジット決済」もしくは「楽天キャッシュ(電子マネー)」だ。
特定の月に積立金額を増やす「ボーナス設定」もできる。現時点で積立金額を増やしたい月があれば、設定しておこう。
4.目論見書や設定内容を確認する
全ての設定が完了すると、目論見書の確認画面になる。目論見書とは投資信託の説明書で、投資の判断に必要な重要事項が書かれているため、購入前に1度目を通しておこう。
確認が終わると、積立決済の手続き完了画面に切り替わり、操作は完了だ。
楽天証券の新NISAでよくある質問
- 楽天証券の新NISAの銘柄ランキングは?
- 楽天証券の新NISAの買付金額、買付件数別の銘柄ランキングは以下の通り。
▼買付金額ランキング 順位 銘柄名 委託会社 1 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 三菱UFJアセットマネジメント 2 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 三菱UFJアセットマネジメント 3 楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド 楽天 ▼買付件数ランキング 順位 銘柄名 委託会社 1 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 三菱UFJアセットマネジメント 2 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 三菱UFJアセットマネジメント 3 楽天・S&P500インデックス・ファンド 楽天
どちらもeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がトップ2にランクインしている。
世界中の株に投資したい場合はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、米国の株に投資したい場合はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を検討しよう。
- 楽天証券の新NISAの銘柄はいくつ買えばいい?
- 楽天証券の新NISAで投資信託を買う場合、世界の株式に分散投資できるインデックスファンドであれば、1銘柄への投資でもリスクを分散できるだろう。
資産を守りながら比較的堅実な運用も行いたい場合は、追加で国内株式型のファンドやバランスファンドをポートフォリオに入れてみよう。
投資銘柄が多くなりすぎると管理が大変になるので、初心者は多くても2〜3銘柄程度に抑えるのがおすすめだ。