コップで飲むのが“遅い”のもサイン

保育園では、朝の会のあとにミルクをコップで飲む時間があります。そこで、先生がつきっきりでミルクを飲ませているお子さんがいました。その子は、2歳手前くらいです。先生の粘り強い声かけとアシストで、その子は嫌がりながらも何とか飲みきることができました(同じ組の子たちは、すでに朝の活動を前にオムツチェック・トイレタイムに入っていました)。

先生に話を聞くと、「毎回、ミルクの時間がかなり大変」とのことでした。確かに、飲み終わった顔を見ると、ミルクが口の周りにたくさんついていて、苦労の跡が見てとれます。そして、おうちではあまりコップを使っていないということでした。

だいたい生後9カ月くらいがコップ飲みの練習を始める時期で、1歳6カ月くらいがコップを使えるようになる時期です(ご家庭によっては、もっと前から練習して習得していることもあるでしょう)。

もちろん、個人差はありますが、その子の年齢からすると少し遅めな感じがしたので、原因を考えると、すぐにお口ポカンの影響だろうなと思いました。お口ポカンの子では、両方のくちびるを閉じる口周りの筋肉がしっかり発達していないということがあります。コップで飲むときは、口の両端と下くちびるでしっかりコップの下側をシールするようにしないと、垂れてしまいます。

3歳の女の子がコップで水を飲んでいる
写真=iStock.com/ziggy_mars
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「ストローのぶくぶく」で口周りの筋肉を鍛える

また、コップを持つ手と口の開き方、上くちびるを上手にコントロールして、適量が口元に流れ込むようにすることも必要です。大人では当たり前のことですが、子どもではこんなこともステップを踏んでできるようになっていくのです。

その子の場合は、ストローのぶくぶくや他の遊びで口周りの筋肉を強くしたり、しばらくはストローマグで飲んだりすることになりました。最近では、ストローマグから細かくステップアップできるマグもありますので、スムーズにいかない場合などは検討してもよいでしょう。ただし、ストローマグの飲み方はコップ飲みと違いますので、ストローマグを飲めるお子さんは早めに卒業しましょう。

うまく飲めないコップで無理に飲ませていると、その子にとって、つらい時間になってしまいますよね。回数を重ねればできるようになるものでもないので、ここは辛抱強く一歩戻ってからレベルアップしていかないといけません。おうちでも保育園でも、連携をとりながら進めていくことが大切です。