自分専用の「単語帳」「出題マシン」にしていた

また、「ワードリストの作成などをChatGPTに頼んだ」という趣旨の回答もありました。自作の文章のミスをチェックするだけでなく、同時に語彙ごい力強化の支援ツールとしても生成AIを利用していたことがわかります。

ちなみに先ほどの和文英訳問題についてワードリストを生成してもらうことも可能です。

和文英訳問題からのコンパクトワードリスト
筆者提供

生成AIはリストをメモリに蓄積することができるので、覚えたい単語を記憶するように指示すれば、まるで単語帳のように活用することもできてしまうのです。

さらに、生成AIを活用して、自分専用の“出題マシン”を作り出していた人もいました。

「東大の英作文過去問5年分をChatGPTに学習させて、予想問題を出させた」
「抽象的な自由英作文のお題を考えてもらった」
(実際の回答から一部抜粋・編集)

東大の過去問には限りがあり、いずれどこかの時点で解き尽くしてしまいます。そこで、過去問を生成AIに学習させて、同じような形式の問題を生成させることで、いくらでも東大入試と同じ形式の問題に取り組むことができるようになるのです。

要点まとめや面接対策にも活用

加えて、東大の自由英作文は、毎年さまざまな角度から出題されることでお馴染みです。過去には、英語のことわざを提示されて賛成・反対意見を述べたり、あるイラストを見てどう思うかが問われたり、このメールにどう返信すればいいかが問われたりなどしました。

そのため、東大英作文は出題形式を予測して準備するのが難しいとされているのですが、生成AIを利用することで自分の頭では思いつかなかったような問題を生成することができます。実際にその形式が出題されなかったとしても、少なくとも未知の形式の自由英作文問題に対応できる柔軟な思考力は鍛えられるでしょう。

ここまでは英語の勉強に活用できることを紹介しましたが、実は今回、英語以外でも勉強に役立てる例も示されていたのです。

「ChatGPTで化学の知識を確認し、要点をまとめてもらった」
「医学部面接や小論文対策に使った。模擬質問を出してもらい練習に活かした」
(実際の回答から一部抜粋・編集)