「気分を良くする」アプローチが有効

小学生の子供は気分で生きている。しかも、その気分は日々激しく変化する。「中学受験をやりたい」と言い出したのも、まわりの友達が塾通いを始めて楽しそうと感じたからであって、その先にどんな生活が待っているかなんて考えていない。そういう気分で生きている子供を勉強に向かわせるには、正論をぶつけるよりも、「気分を良くする」アプローチが有効だ。子供の気分を高揚させるような言葉を探し、それを言い続けると、子供は面白いほど気分良く勉強をするようになる。

しかし、ここで親が「受験とはこうあるべき」と、“当たり前”のハードルを上げてしまうとうまくいかない。そうすると、子供の褒めポイントが見つけられず、できていないところばかりに目が向いてしまうからだ。

そこで、まず「中学受験をするのなら、毎日勉強をするのは当たり前」という、親が考える“当たり前”を捨てることからはじめてみよう。考えてみてほしい。相手はまだ遊びたい盛りの小学生だ。そんな小さな子供が週に何日も塾に行き、家で毎日勉強しているだけでも、相当頑張っていると言ってもいいだろう。だから、少しでも頑張っている様子が見られたら、そこは大きな褒めポイントなのだ。

家で勉強をする子供
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「30分くらい集中してくれ」を言い換えると…

ただ、毎日「頑張っているね」「よくやっているね」だけくり返しても、響かなくなってくる。そこで、おすすめなのはできるだけ細かく褒めてあげることだ。例えば、親から見れば、集中力にムラのある勉強をしていたとする。本当なら「30分くらい集中して勉強してくれ」と言いたいところだが、それを言ってしまったら、子供の気分を害すだけだ。

そういうときは、「さっき最初の5分間、ものすごく集中して問題を解いていたよね。お母さん、びっくりしちゃった」といったように、良かったところにだけスポットを当てて、褒める。そうすると、「ああ、確かに最初の5分間はめちゃくちゃ集中していたな。集中するとはああいう状態のことをいうんだな」と、子供自身が気づけるようになる。そして、お母さんに褒められたことによって、「ちょっとの時間でも、集中して勉強することはいいことなんだな」と受け止め、「もうちょっと頑張ってみよう」という気持ちになるのだ。