「できて当たり前」という態度は出さない
もしくは「あなたは本当に頑張り屋さんよね。毎日コツコツ勉強に向かえる人って、本当にすごいと思うな」と言ってあげる。すると、子供は「僕は頑張れる子なんだ」と素直に受け止め、もっと頑張るようになる。言い方が悪いが、そうやって勘違いをさせると、子供は驚くように頑張るのだ。いやいや、そんな単純な展開にはならない、と疑っている人もいるだろう。そういう人は、騙されたと思ってやってみてほしい。
ただ、少しでも「このくらいはできて当たり前」という態度を出してしまったら、それがほんの少しの表情の変化であったとしても効かない。大人からすればこのくらいはできて当たり前のことでも、小学生の子供には当たり前ではないんだと理解した上で、心から「すごいな」「頑張っているな」と思ったことを伝えてあげることが大事だ。
人生の経験の長い大人と違って、小学生の子供は遠い未来に向かって頑張ることは難しい。でも、すぐその先に「何かいいことがありそうだ」と感じることができれば、頑張ることができる。「あなたは頑張り屋さんだし、本番にも強い子だから、次のテストでもいい結果が出るかもしれないね」、たったそんな一言に勇気づけられ、頑張ろうという気持ちが高まっていく。気分で生きている子供だからこそ、ダイレクトに響くのだ。
中学受験は人生のゴールではない
こうした気分を高める言葉を渡し続けていくと、子供は自然と頑張れる子になる。それと比例するように成績も伸びていく。中学受験の勉強を始めた頃は下の方のクラスにいた子でも、気分良く勉強をしていくうちに上のクラスに上がっていくことは少なくない。
受験というと、目標ありきで、そこに向かって頑張るというイメージが強いが、それは多くの場合、大学受験のことだったりする。発達の途中段階にいる小学生の子供がチャレンジする中学受験は、そのやり方よりも、とにかく気分良く勉強をさせて、気がついたら上の学校を狙えるレベルに上がっていた、というアプローチの方が、無理なく楽しく勉強ができる。
中学受験は人生のゴールではないし、その先の将来を決めてしまうほどのものでもない。高い目標に向かって無理やり頑張らせて、「勉強=つらいもの」という印象を与えてしまうよりも、小さな頑張りを認め、褒めてあげることで「自分は頑張ることができる子なんだ」「頑張れば少しずつ成長できるんだ」とポジティブに捉えられるようになる方が、その先の人生ではずっと大事なのではないだろうか。


