「魚は苦手」な子供でも大丈夫
子どもの脳を賢くするために魚を食べさせたくても、当の子どもが魚嫌い……というケースは少なくありません。独特のにおいや皮の食感、骨が口に残るのを嫌がる子どもが、最近は増えてきているようです。また、調理に手間がかかるイメージも重なって、食卓に並べるハードルがますます高くなっているのでしょう。
実際に、日本人の魚の摂取量は年々少なくなってきており、厚生労働省が行った「国民健康・栄養調査(令和元年)」によれば、7~14歳の肉類の摂取量が平均で1日あたり110.1gだったのに対し、魚介類の摂取量は1日あたり45.2gでした。
今の子どもたちは、肉の半分以下の量しか魚を食べていない……ということですね。
私は賢い脳をつくるためには、この肉と魚の摂取量を逆転させるくらいが理想的だと考えています。シナプスの発達期にある子どもたちにとっては、肉よりも魚から得られる脂を多く摂取するほうが、理にかなっているからです。
効率的に「賢い脳」をつくる調理のコツ
オメガ3系の脂質は、煮たり焼いたりすると80%、揚げると50%程度に減少してしまうといわれています。さらに、酸化しやすいという特徴も。そのため、調理過程でDHAを損失させないためには、ちょっとした料理のコツを覚えておく必要があります。
まず、一番効率がよいのは刺身やマリネなどの生食。DHAが流出したり、酸化したりすることもなく、ポン酢しょうゆやレモンと食べればさらなる酸化防止になります。
魚を蒸したり焼いたりするときには、クッキングシートやホイルで包むか、小麦粉などをまぶす、揚げるときには衣でコーティングするなど、脂をしっかり閉じ込める工夫をするのがおすすめ。
煮魚であれば煮汁にDHAが溶け出すので、大根おろしに煮汁を吸わせて一緒に食べるとよいでしょう。みそ汁、鍋などもDHAが溶け出した汁ごと食べることができます。
魚が苦手な子どもに、DHAをとってもらうよい方法はいくつかあります。
そのひとつとしておすすめなのが、加工品の活用。さつま揚げなどの練り物やさば缶などの缶詰であれば、骨と皮の問題は簡単にクリアできます。しかも、ほぼ調理済で生魚より日持ちするうえ、お手頃価格のものが多いのもうれしいポイント。
缶詰の場合は、生魚よりもDHAが豊富に含まれているものが多いという、育脳にとって大きなメリットもあります。ただし、商品によっては塩分が過剰に使用されているものもあるため、購入の際は成分表示をよく確認しましょう。

