ルーティンを唱え言葉にする

朝、園へ出かける前というのも、親にとっては大きなハードルです。

帽子被って! ジャンパー着て! 靴はいて! ほら早く早く……。

毎朝ぐったり、という方もいるでしょう。このような身支度のルーティンは、唱え言葉にしてしまうといいのです。唱え言葉は耳からのサインです。

赤川幸子『「個性」と「才能」が伸びる シュタイナー式子育て』(かんき出版)
赤川幸子『「個性」と「才能」が伸びる シュタイナー式子育て』(かんき出版)

園で親御さんにお伝えしているのが、

「帽子、ジャンパー、く〜つ!」

という唱え言葉。

これは、身支度のためのものです。

節は適当でかまいませんし、準備するものや季節に合わせて「帽子、園服、く〜つ!」でも、「カバン、ヘルメット、く〜つ!」でも、出かける前に身に着けておかなければならないものを、リズミカルに唱えます。

そうすれば、毎日のように「出かけるから帽子被りなさい!」とか、「ジャンパーどこへ置いたの?」と、朝から文句を言う必要がなくなります。それにジャンパーを探すにしても、「帽子、ジャンパー、く〜つ!」と唱えながら探したほうが、ずっといいはずです。

子どもにしても、この歌を歌いながら毎日玄関に向かっていれば、「ああ、これから外に行くんだ」ということがわかるようになってきます。そして、「帽子、ジャンパー、く〜つ!」の順番で、身につけて外に出て行くようになります。

自動的に動くための唱え言葉を、リズミカルな言い回しで用意しておく。これは子どもに伝わりやすく、次へのアクションへ移りやすい方法です。

園で見ていても、子どもたちは皆、「帽子、ジャンパー、靴」の順番で支度を整えていきます。魔法にかけられているかのように、動いてくれます。伝われば、動いてくれるものだと、その姿を見てしみじみ思います。

学校へ行く準備をする女の子
写真=iStock.com/Suspended Image
※写真はイメージです

自然と子どもが片付けはじめる唱え歌

唱え言葉に節をつけて歌えば、それは唱え歌になります。お片付けもみんな歌いながら行います。園で歌っている唱え歌をいくつかご紹介しましょう。

片付けのときの唱え歌

♪おもちゃがおうちに帰ります
散らかし屋の小人が
お片付けを始めたよ
シュッシュッシュッシュきれいに
シュッシュッシュッシュ元通り♪

「遊びひも」を巻いて片付けるときの唱え歌

♪でんでんむしのお家はおもしろいお家
ぐるぐるうずまき
ぐるぐるうずまき
ぐるぐるぐるぐるぐーるぐる……♪(やっている間繰り返す)

「遊び布」をたたむときの唱え歌

♪ゆらゆらゆらゆら天までとどけ
天までとどけ
角と角を合わせましょ
はんぶん 半分……♪
(ちょうどいい大きさになるまで繰り返す)