湘南学園【神奈川県・藤沢市/共学】
宿泊学習で持続可能な地域づくりを実感
湘南学園は35年前から、総合学習、探究型学習に特化してきた、いわばこのジャンルの老舗的存在だ。「この学校がおもしろいのは『藤沢が自分たちのキャンパスだ!』という意識を持っていること。生徒たちは地域の農家や商店、新江ノ島水族館や湘南海岸などに出かけていって、自分なりの社会的課題を見つけています」(福本さん)
カリキュラムの柱となるのが“湘南学園ESD”という理念だ。「持続可能な開発のための教育」という意味で、6年間をかけてさまざまな活動を行っている。2年前からは、農山村を訪ねて暮らしを学ぶ「ESDツアー」もスタート。昨年は、平成の大合併を拒んだ村、岡山県西粟倉村の古民家に宿泊して、地域にある課題とどう向き合うかを学んだ。
湘南の海岸に流れ着く海洋プラスチックごみの収集活動をしたことから課題を見つけ、地元の企業とタイアップして、プラごみのリサイクルやプラスチックフリーの素材開発などを探究する生徒たちもいる。
「生徒主体という考え方が強い校風で、学園祭や体育祭、研修旅行などの学校行事も基本的には生徒たちが運営しています。こうした行事に命をかける生徒が多いのも特徴です」(福本さん)
湘南を舞台に、自由な探究ライフを満喫し、青春を謳歌できる学校といえる。「学校説明会では校長先生が、学校の話よりもまずはSDGsを熱く語るのです。まるで環境保護セミナーに来た気分で、おもしろい」(後藤さん)
教える人
福本雅俊さん
コアネット教育総合研究所 横浜研究室室長。教育現場のコンサルタントとして数新設校、学校改革。多くの学校を訪問。のカリキュラムづくりも請け負う。
後藤和浩さん
声の教育社社長。私立公立中学・高校500校の過去問を発行。YouTube「声教チャンネル」の取材を含め年間100校を訪問。
※本稿は、『プレジデントFamily2025春号』の一部を再編集したものです。



