合理的な判断をしようという気持ちが生まれる

ポイントは、まずは子どもの願いを受け止めること、問題解決や意思決定の一端を子どもにも担ってもらうこと、そして、親の方も「その願いを叶えてあげたい」という思いを持っていると伝えること、の三つです。

子どもの方は、「親が自分の希望を真剣に受け止めてくれているのだ」と感じるだけでも、気持ちが落ち着くと思います。さらに、「自分=望みを言う人」「親=それを叶えるかどうか決める人」という、ある種「受け身」の立場から、「自分にも決定権があり、判断の責任があるんだ」という自覚を持つことで、子どもの方にも、より論理的、合理的な判断をしようという気持ちが生まれるのではないでしょうか。

買い物の「あれがほしい」「これがほしい」

我が家では、子どもと一緒に買い物に行くと、必ずといっていいほど、この間買ったおもちゃとそっくりなおもちゃ、絶対に必要なさそうな工具、見た目は派手だけれど途中で飽きて全部食べられなさそうなお菓子などをほしいとせがんできます。

お店では、ちょうど子どもの目につきやすそうな高さの棚に、たくさんのものが魅力的にディスプレイされています。人間、「必要ではない」とわかっていても、同じようなものを持っていても、何かをほしいと思うのは自然なことで、それは大人も子どもも同じです。

ただ、大人の場合は、予算や家のスペース、どれだけ長く使えるか、など、論理的に考えたうえで、買うべきかどうかを判断します。でも、子どもは「ほしい」という気持ちを正直に表現します。それは悪いことではありませんが、だからといって、子どもがほしがるものすべてを買い与えられるわけではないですし、その必要もありません。

子どもの「ほしい」という気持ちは否定したくないけれど、買い与えることもしたくない時、我が家では「ほしいものリスト」を使っています。子どもが何かをほしいと言ったら、どんなに大きなものでも小さなものでも、「OK! じゃあ『ほしいものリスト』に載せよう!」と言って、携帯で写真を撮ったり、ほしいものの名前を書いたり、絵を描いたりして記録します。

先ほどの風船の例であげた、三つのステップのうちの一つ目、「子どもの願いを受け止めること」を、ほしいものリストで実現するのです。

お菓子売り場で子どもに注意をする母親
写真=iStock.com/MachineHeadz
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