注意したほうがいい「子どもの反応」

中高校生や大学生のカウンセリングを通して感じることですが、子どもは親が思っている以上に親の本音を感じ取り、それに応えようとしています。一方で親は自身のダブルバインドに無自覚であることが多いです。

もし、子どもに「自分で決めていいよ」と伝えた後、明らかに親の反応を気にしていたり、「お母さんはどう思う?」などと不安そうに言ってきたりしたら、親のダブルバインドを見抜いているかもしれません。

自分がダブルバインドをしていないか確かめたい時は、「身体の声を聞くワーク」をおすすめしています。お子さんに「あなたが決めていいよ」と言った時、自分の心の中にザワザワするものはないか。もしあるなら、その“ザワザワさん”は何と言っているのかを感じてみると、「本当は(子どもに)こうしてほしい……」という本心に気づけるはずです。

ダブルバインドを解消するには、「子どもの人生は子どものもの」という意識を持つことが大切になります。子どもが自分で選んだ進路で失敗したと想像してみて、「この子の人生だから大丈夫!」と受け止められるなら本心で言えているはずです。

赤いハートを包む親子の手
写真=iStock.com/Sasiistock
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まずは親が変わることが大切

親が前向きな気持ちで関わることが子どもの行動につながることは、心理学のさまざまな研究でも明らかになっています。例えば相手からポジティブに期待されることで、行動や成果を出しやすくなる「ピグマリオン効果」がそうです。

一方で他者の感情が周囲にも伝わることを「情動伝染」といいますが、親の不安は子どもに伝わりやすいこともわかっています。だから私はクライアントさんに「お子さんを心配しすぎるのではなく、笑顔で過ごしている姿や集中して取り組んでいる姿をイメージすること」をアドバイスしています。

そうやって親が子どもの力を信じて見守ることができれば、子どもの意思を尊重した声がけができるようになるでしょう。親が変われば子どもも必ず変わります。