部活は学校から切り離すべき

たとえば、地域のおじいちゃんがテニス部の外部コーチになったケースがありました。でも、当然、普通のおじいちゃんなので、指導の仕方も子どもとの接し方もそんなにうまくはありません。そうすると反抗期の子どもたちはどうするか? 次第にコーチの言うことを聞かなくなったり、「クソジジイ」と悪態をついたりするようになったのです。

静岡の元教師すぎやま『教師の本音 生徒には言えない先生の裏側』(SB新書)
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それに対して、おじいちゃんコーチがどうしたかというと、ラケットでその生徒のお尻を叩いたんですね。そしたら今度は保護者が出てきて、「体罰だ! 教育委員会に言ってやる」と学校にクレームが入ったんです。一方のコーチも「学校での指導が甘い。ちゃんとしてくれないと困る」と学校に怒鳴り込んできました。

そうして、人間関係がこじれにこじれた結果、「学校がなんとかしろ」ということになって、結局はそのコーチが指導している横で、学校の先生が腕組みをしながら監視している、という状況になりました。

先生が自分で指導していれば、クレームに神経をすり減らすこともなかったのに、これでは二度手間です。

そんなゴタゴタが数年続いた結果、いつの間にか地域移行はうやむやになって、ある年から今まで通りの部活形態に戻った。そういうことが過去にいろいろな地域で起こりました。

部活の地域移行なんて試みは、今に始まったことではなく、もうとっくに試し尽くされたものなのです。

だから私は、とにかく部活を学校から完全に切り離さない限りはうまくいかないと予想しているわけです。塾や習い事と同じように、やりたい人が自己責任で事業としてやればいいのです。そうしない限りは、必ず違うかたちでの負担が学校にのしかかることになります。