「間違った勉強のやり方」を身につけてしまう子供たち
一方、じりじりと勉強嫌いになっていくケースもある。毎日の勉強の積み重ねによる勉強疲れで、勉強が嫌いになってしまうパターンだ。
中学受験の勉強が始まると、ほとんどの親は子供の勉強に対して口うるさくなる。「早く勉強しなさい!」「宿題は終わったの?」と毎日のように言われ続けると、子供は防御に走るようになる。親にガミガミ言われないように、「早く終わらせる」「とりあえず終わらせる」「やっている感を見せる」といった行動に出やすい。
だが、早く終わらせることだけに気が向いてしまうと、正解・不正解にこだわらなくなり、間違えたままでも気にしなくなってしまう。また、とりあえず終わらせようとすると、勉強が雑になる。ずる賢くなると、例えば10問ある計算問題のうち、途中の数問をわざと省いて、「ちゃんとやった風」に仕上げてくる子も出てくる。そして、「なんでここを飛ばしたの?」と聞くと、「あっ、忘れちゃった!」と言い訳をするようになるのだ。
また、女子に多いのが、授業の内容をそのままノートにトレースして、勉強をやっている気分になってしまうケース。机にはちゃんと向かっているので、まじめに勉強に取り組んでいるように見えるが、自分で考えながら勉強をしていないので、実にならない。このように、子供は子供なりに親の期待に応えようと頑張ってはいるのだが、間違った勉強のやり方が身に付いてしまうだけで、成績が伸び悩むという状況が続く。
「当たり前」を見直し、頑張りを認める
すると、親はますます焦り、もっと勉強をさせようとする。遊びたいのに遊べない。勉強をやっても、褒めてもらえないどころか、いつもガミガミ言われる。こうした日々が積み重なった結果、勉強することに疲れ、勉強嫌いになってしまうのだ。
では、どうしたらよいのか――?
まず、親の意識を変えることだ。
中学受験をするのなら、毎日勉強するのが当たり前。
塾の宿題は全部終えるのが当たり前。
毎日勉強すれば、成績が上がっていくのが当たり前。
この「当たり前」を見直し、子供の気持ちに寄り添った言葉がけをしてほしい。
子供が勉強に向かう姿勢が見られたら、「毎日勉強をやってえらいね。本当によく頑張っているね」と、まずはその頑張りを認め、労う。大人の感覚からすれば、このくらいやって当たり前と思うことも、こんなの勉強したことに入らないと思うようなことも、子供なりに頑張っていることを一旦は認める。その上で「もっとこうした方がいいかもね」とアドバイスをする。そうすれば、子供も親の言うことに耳を傾けようとするだろう。


