「遊びをセーブして勉強」は当たり前ではない

ところが、多くの親は、まずできていないところに目を向ける。当然否定的な言葉が先に出る。すると子供は、「また今日もガミガミ言っている」と耳を塞ぐどころか、心のシャッターをガラガラと閉めてしまう。こうなってしまうと、勉強が嫌いになるだけでなく、親子関係にもひびが入ってしまう。わが子の幸せのために、と始めた中学受験で、そのような状況になってしまっては本末転倒だ。

小学生の子供が、遊びをセーブして勉強するのは、当たり前のことではない。中学受験という高い目標に向かって、子供なりに頑張っているのだということを、まず親は知っておくべきだ。この意識が変わると、子供にかける言葉もおのずと変わってくる。

公園でサッカーをしている子供たち
写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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また、中学受験に毎日の勉強は欠かせないが、4年生のうちは土日のどちらか丸一日、または両日の半日は子供に自由な時間を渡してあげてほしい。5年生なら土日のどちらか半日、6年生になるとさすがに難しくなるが、それでも1日のうちの1時間は息抜きの時間を与えてほしい。

「頑張りを認める→アドバイスをする」の順番

また、毎日の学習スケジュールも親が決めるのではなく、子供に自由裁量権を渡そう。小学生の子供に学習スケジュールは任せられないと思うかもしれない。確かに子供だけで決めるのは難しい面もある。だから、親子で話し合いながら決めていくのがいい。そのときに、「今週は何の勉強を頑張ろうか?」「どういうスケジュールでいく?」と子供の考えを聞いてみる。そして、まずは一旦子供の考えを尊重し、その上で「ここもやっておくといいかもね」とアドバイスをする。そうすれば、勉強を押しつけられた感じがせず、「自分で決めたことだから」と自分事として捉えるようになる。

学習スケジュールを立てたからといって、それをやるのが当たり前と思ってはいけない。予定通りできたら、そこは大きな褒めポイントだ。もしできなかったとしても、できたところは褒め、その上でなぜできなかったのかを考えてみる。ここでも、まずは子供の頑張りを認め、その上でアドバイスをする。この順番を間違わなければ、子供は勉強嫌いにはならない。