そもそも「空が存在するか曖昧」な惑星も

一方、木星や土星といったガス惑星では、そもそも空と呼べるものが存在するかどうか曖昧です。これらの惑星には明確な「地表」がなく、水素やヘリウム、少量のメタンやアンモニアの厚いガスが層状に広がっています。

(左)木星のイメージ、(右)土星のイメージ
(左)写真=iStock.com/inhauscreative、(右)写真=iStock.com/da-kuk
(左)木星のイメージ、(右)土星のイメージ(※写真はイメージです)

地球に比べて到達する太陽光は少ないですが、木星の大気は地球と同様に青っぽくなると考えられています。

土星は木星と似たような構造を持ちますが、淡い黄色味がかった色合いになると考えられています。

これは、土星の上層大気に存在するアンモニアの結晶が、黄色い光を空全体に散乱させると考えられるからです。

行ったことのない「惑星の空の色」を想像する

行ったこともない惑星の、見たこともない空の色を想像することができる。

このことから、科学の魅力と強力さを感じていただけるのではないでしょうか。

最後に、改めて整理すると、惑星ごとに異なる空の色が広がっているのは、大気の成分や厚さ、そして散乱の性質がそれぞれ異なるためです。地球の空が青く見えるのは、私たちの大気の組成が、ちょうど波長の短い青い光を強く散乱する性質を持っているからに他なりません。

青い空を見上げると清々しい気持ちになりますが、もし空が別の色だったら、私たちはどのように感じるのでしょうか。青という色が持つイメージが、青空を見たときの感情を引き立てているのかもしれませんし、そのイメージ自体も、青空の日に感じる心地よい経験から形作られている部分が大きいのかもしれません。

その環境が、その場にいる人にとって心地よいものであれば、私たちはどんな色の空でも、それを眺めるひとときに安らぎを感じるのかもしれませんね。