地球の空が青いワケ

それでは、いよいよ、地球の空が青い理由に迫っていきます。そのためには太陽光について説明する必要があるでしょう。

太陽と青い空に雲
写真=iStock.com/sbayram
※写真はイメージです

まず、太陽光が大気中を通過する際には「散乱」という現象が起こります。「散乱」とは、光が空気中の微小な粒子にぶつかり、あらゆる方向に光が拡散する現象のこと。さらに、この光がぶつかる粒子が窒素や酸素など、「光の波長」よりも小さい場合に生じる散乱を「レイリー散乱」といいます。

「レイリー散乱」は、光の波長が短いほど強く、光の波長が長いほど弱くなるという特徴を持っています。そのため、波長が短い光、つまりは青い光が強く散乱され、空全体が青っぽく見えるのです。

ここで、実は青い光よりも「紫の光」の方が、より波長が短いとご存知の方は次のように思うかもしれません。

「じゃあ、空は紫に見えるべきでは?」

実際、紫の光は青い光よりも、強く散乱されています。しかし、実は散乱が強すぎるために地上に届く前に弱まってしまっているのです。さらに、人間の目は青に比べて紫に対する感度が低いため、結果的に、空は青く見えているというわけです。

また、朝や夕方に空が赤く見えるのにも、この「散乱」が関係しています。

太陽が低い位置にあるとき、光は地平線近くの長い大気の層を通過します。その間に、波長の短い青い光などは散乱し尽くされてしまうのです。

そのため、波長の長い赤い光だけが地上に届くようになるのです。その結果、朝焼けや夕焼けの赤みがかった空が見られます。

火星の空は何色か

地球の空が青い理由の解説は、ここまでになります。空の色を決めるのに、大気の組成や厚さが重要であることが伝わったかと思います。

それでは、地球以外の他の惑星で、空はどのように見えるのでしょうか? 惑星ごとに大気の成分や構造が異なるため、異なる色の空が広がっていると期待ができます。

地球以外で人類が直接降り立った天体は月だけです。

しかし、火星については探査機「マーズ・パスファインダー」などが撮影した画像が多くあり、ある程度空の色がわかっています。

火星のイメージ
写真=iStock.com/mikolajn
火星のイメージ(※写真はイメージです)

火星の空は、昼間には赤みがかった色に見え、夕方には青くなることがわかっています。まるで地球の逆のように、空の色が変化するというのには驚かれるかと思います。

この現象も、火星の大気の性質によって説明することができます。