ハーバード大学が選ぶ学生の「基準」
ハーバード大学のアドミッションオフィス入試はかなり自由だ。ただ、入試方法や合否の基準は明らかになっていない。数ある大学の中でもこの大学の入試は謎中の謎である。どうやったら入れるかがまったくわからない。どのような学生を採っているのかについてもベールに包まれていて、正確なところはうかがい知れない。しかし実際に関係した人の話を複数聞き、その情報を貼り合わせていくと、かなりわかってきた。
面白いのは、どういう学生を選ぶかという基準である。
どうやら年によってテーマが違うようなのだが、たとえばこんなお題が出される。
〈あなたが10人を選んでパーティーを催すという役目を任されたとする。それを想定して、面白いパーティーになりそうな人を入学させてほしい〉
お題を出すのは、パーティーの主催者である大学院や学部の教授。大学の場合、4年間続くパーティーを主催しているようなものだから、その学部などによって選ぶ人は違ってくるだろう。よいパーティーができればよい授業ができるというふうにも考えられる。
他の人によい影響を与えられる生徒かどうか
もう一つ興味深いのは、ハーバード大学が一貫して掲げている人物の評価基準。
〈他の人によい影響を与えられる生徒かどうか〉
その人がいることで、前向きに建設的に人生を生きようという気持ちになる。そういう人がたくさんいれば、大学の授業でもサークルでも活動が活発になるだろう。
アメリカは、人が気づきにくいけれども、しっかり社会の根幹を支えたり、よい影響を与えたりする人を見つけて、フォーカスを当てる文化がある。もしかしたらそういう姿勢がアメリカ社会を支えているのかもしれない。
日本では偏差値ばかりが強調される受験業界だが、「他の人によい影響を与えられる人」を積極的に合格させるというアナウンスをすれば社会も変わるのではないか。
他の人によい影響を与えられる学生を採用する大学はすごくいいし、いま自分が受験生だったら入りたいと思う。


