男女同権が近づく中で、今度は女性にバトンが渡される

今の世の中は、男女で考えれば、まだまだ女性が不利なことが多いのは確かです。だから、連載ではあえて、「男の悪い部分」を中心に書きました。そのため、男性からは不評を買うことになったと思っています。

ただ、今回は連載本文では書きませんでしたが、女性が全く間違っていないなどということもあり得ません。ここに記したように、女性の側からも、ジェンダー絡みの問題発言が上がることは多く、それが今は、見過ごされがちです。そうした点にも襟を正してほしいところです。

彼・彼女らは数十年後の子孫からは、嗤われるのではないでしょうか。

私たちは、自分の足元を常に見つめ、その行動はだれかを傷つけているのではないか、と気を遣い続けることが大事だと思っています。

海老原 嗣生(えびはら・つぐお)
雇用ジャーナリスト

1964年生まれ。大手メーカーを経て、リクルート人材センター(現リクルートエージェント)入社。広告制作、新規事業企画、人事制度設計などに携わった後、リクルートワークス研究所へ出向、「Works」編集長に。専門は、人材マネジメント、経営マネジメント論など。2008年に、HRコンサルティング会社、ニッチモを立ち上げ、 代表取締役に就任。リクルートエージェント社フェローとして、同社発行の人事・経営誌「HRmics」の編集長を務める。週刊「モーニング」(講談社)に連載され、ドラマ化もされた(テレビ朝日系)漫画、『エンゼルバンク』の“カリスマ転職代理人、海老沢康生”のモデル。ヒューマネージ顧問。著書に『雇用の常識「本当に見えるウソ」』、『面接の10分前、1日前、1週間前にやるべきこと』(ともにプレジデント社)、『学歴の耐えられない軽さ』『課長になったらクビにはならない』(ともに朝日新聞出版)、『「若者はかわいそう」論のウソ』(扶桑社新書)などがある。