子どもが通う小学校の運動会は一大イベント。しかし、昼休みに家族みんなで囲むお弁当は母親の負担になりがちだ。話し方コンサルタントの阿隅和美さんは「弁当に詰めるおにぎりや料理を作るだけでもたいへんなのに、当日は義理のお母さんに弁当をチェックされたり、義母が作ってきたおかずがかぶってしまったりということも起きる。そんなときはこちらから指摘せず、相手に気づかせることが重要だ」という――。
運動会の日のかわいいキャラ弁
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運動会のお弁当作りを「楽しみたい人」と「憂鬱派」がいる

秋は運動会シーズン。

子どもの成長が感じられる運動会は家族の大事な行事の1つではないでしょうか。

その一方で、母親にとっては、保護者の係りや早起きしての場所取り、お弁当作りなど何かと憂鬱ゆううつに感じる人もいるようです。中でも、運動会のお弁当作りは、腕によりをかけた料理を作りたい「楽しみ派」と、どちらかと言えば「憂鬱派」に分かれるようです。

この3年間は新型コロナウイルス感染拡大の影響で保護者の観戦が禁止されたり、午前中のみの開催になったりして、負担も減っていましたが、2023年から従来どおりのお弁当タイムが復活したところが多く、久しぶりの大仕事に気が重くなっている人もいるでしょう。

お弁当づくりが憂鬱な理由のひとつが、孫の運動会に来る義母とのお弁当問題。幼稚園や小学校など子どもが小さい頃の運動会は祖父母もとても楽しみにしているものです。運動会のお弁当作りは、朝は早いし、傷まないように気を使わなくてはならないし、お友達のおうちと比較して見劣りしないものをと、ただでさえ考えることが多いのに、義母にまで気を遣うとなると夫にはわからない気苦労もあるでしょう。

そこで、今回は、義母から運動会のお弁当についてチクリと言われたときや、横やりが入ったときに、気分を害さずにうまく対処する方法について考えてみましょう。

もし義母とお弁当のおかずがかぶってしまったら?

「お料理上手な義母が、気を利かしてお弁当を作ってきてくれる」というご家庭もあるようですが、この行為がありがた迷惑になることも。というのも、「おかずが同じものだったので気まずくなった」「さすがに食べきれないほどの量で困ってしまった」という事態を招いてしまったというのです。

「こんなにたくさん、食べられません。わざわざ作ってこなくてもよかったのに……」

とつい言いたくなりますが、そこは、グッとのみ込んで大人の対応をしたいところです。義母も早起きして張り切って作ってきたので、まずは、「わあ、わざわざ作ってきてくださったんですか! 朝何時に起きたんですか? しかもこんなにたくさん。ありがとうございます」と労をねぎらい感謝を伝えましょう。

そして、「実は、私も大人用に煮物作ってきたんですが、お母さんの煮物の方がおいしいので、こちらいただいちゃいますね。私の煮物は、夕飯にでも食べます」などと、今後の良好な関係を保つためにも、義母を立ててあげましょう。