注意しておくべきこと

ただし、旅行積立をするにあたっては注意しておくべきことがあります。それは以下のような点です。

(1)受け取るのはお金ではなく旅行券

積み立てが終了した場合に受け取れるのは現金ではありません。あくまでも旅行券ですから旅行をしなければ何の意味もありません。資産運用の手段ではなく、あくまでも旅行の準備に目的は限定されます。さらに積み立てをやっていたけれど、旅行に行く計画が無くなったので途中で積み立てをやめて解約する場合も現金は戻ってきません。この場合も旅行券で戻されます。したがって、本当に旅行するつもりがあるかどうかを慎重に考えた方が良いでしょう。

スーツケースにかけた手には、パスポートに挟んだ航空券が見える
写真=iStock.com/FTiare
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(2)預金保険制度の対象外

さきほど、預金に比べて利回りがかなり高いということを言いました。ただ、前述したようにこれは預金ではありませんから、万が一旅行会社が破綻した場合は銀行の場合と違って公的な機関によって保証されることはありません。まあ、そういうケースはめったにないと思いますが一応、知っておいた方が良いと思います。

(3)自社商品しか使えない

旅行会社で積み立てるわけですから、受け取れるのはその旅行会社でしか使うことができない旅行券ということになります。したがって、自分が行きたい旅のプランが必ずしもあるかどうかはわかりません。仮にあったとしても積立終了後には無くなっているかもしれません。したがって、できるだけ選択肢の多い会社での利用を考えた方が良いでしょう。