インフレも円安も成長するには必要なこと

しかし、私自身はインフレや円安もポジティブにとらえています。6月にニューヨークに出張しましたが、普通のカフェで30ドルぐらいしました。「高い!」と思いましたが、レストランはどこもほぼ満席で活気があり、インフレを気にしていない様子がうかがえました。アメリカでも物価高に対し給料の上昇は追いついていないのに……。それでも、人々は物価が上がることで、経済が回ることを理解している。「成長」することに前向きなのが心地よかったです。

円安にしてもそれで業績が上がる企業もあります。さらに、海外の人は、物が激安でサービスのよい日本に来たくてたまらない様子です。日本の物の値段は安すぎるとは思いますが、それは競争力があるということ。新型コロナが落ち着き、また海外からの観光客がこぞってやってくれば、観光業も盛り返すでしょう。

このように「成長」という視点でみれば、インフレも円安も必ずしも悪いだけではありません。

米国株インデックスの投信積立を実行中

「潮目が変わった」とはいいましたが、私はそれに動じることなく、投資を続けることこそが資産を目減りさせない防衛術だと思います。

私は「コア・サテライト運用」という投資スタイルを実行中で、これは資産を守りの「コア」と、攻めの「サテライト」に分けて投資する方法です。中長期で考え安定的に運用する「コア」の部分を米国株インデックスの投信積立で、積極的に運用する「サテライト」の部分は、投資信託の投資先や、運用レポートを読んで「これはいい!」と思ったものをスポット購入しています。

投信積立なら自動的に資産と時間の分散ができて長期投資になるし、運用はプロに任せるので、いわゆる「ほったらかし投資」ができます。多忙な人にはぴったりでしょう。

また、通貨の分散も重要と考え、半分くらいを米ドル資産にすることを目指しています。金ETFや暗号資産などを活用した分散もよいかもしれません。

攻めの投資、守りの投資