こまめに洗濯し、都度畳んで片付ける。色柄物と白い洋服は分けて洗う……。1人目の出産後に産後うつを経験し、コロナ禍のロックダウン中に第2子を出産したKC・デイビスさんは「それまでとらわれていた『洗濯のルール』を見直し、洗濯物を畳んだりしまったりすることをやめた」といいます――。(第1回/全3回)

※本稿は、KC・デイビス『家がぐちゃぐちゃでいつも余裕がないあなたでも片づく方法』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

ランドリールームで洗濯機を見つめる女性、その背後には山となった洗濯物
写真=iStock.com/Ryan McVay
※写真はイメージです

洗濯物の山は失敗の象徴なんかじゃない

出産後の私の洗濯方法
1.家中のすべての部屋にランドリーバスケットを置く
2.洗濯物を洗濯機に入れる
3.8時間後、臭くなってきて、すっかり忘れていたことに気づいて洗濯機に戻る
4.もう一度洗う
5.乾燥機に入れる
6.衣類がしわくちゃになった24時間後に乾燥機に戻る
7.乾燥機から衣類を出し、ランドリールームの床に放り出す
8.7日から10日ほど放置
9.鏡に映った自分を見て、洗濯が嫌いだからって人間失格ってわけじゃないから大丈夫と言い聞かせる

赤ちゃんが生後7カ月を迎えるまで、私は一度も衣類を畳みませんでした。7カ月の間、私の家族はランドリールームの床に山積みになった清潔な衣類から服を選んで生き延びました。

洗濯機に入れたり、洗った洗濯物を乾燥機に移したりといった作業を、幼児がわがままを言ったり赤ちゃんが泣き叫んだりする間にやることはできましたけど、それ以上は無理でした。

ある日、まるで魔法のように、ほんの少しの時間ができて、洗濯物を畳むことができたのです。もしあの7カ月間、洗濯物を見るたびに自分に対して悪態をついていたら、時間ができたとしても、洗濯物を畳もうなんて思わなかったでしょう。なぜなら、新生児とパンデミックと元気いっぱいの幼児の面倒で、すでに苦しんでいる私の脳は、痛みを避けて喜びを(あるいは、少なくとも痛みからの解放を)求めていたはずです。そんな私の脳が、失敗の象徴である洗濯物の山の横で、さらなる30分の苦痛を私に許すはずがないのです。

しかし、それは失敗ではありません。ただの洗濯物。

正しいことは人それぞれだという立場を取ることで、私は実際に仕事をやり遂げることができたのです。

イラスト=KC・デイビス『家がぐちゃぐちゃでいつも余裕がないあなたでも片づく方法』(SBクリエイティブ)より
イラスト=Lydia Ellen Greaves
KC・デイビス『家がぐちゃぐちゃでいつも余裕がないあなたでも片づく方法』(SBクリエイティブ)より

私はなぜベビー服を畳んでいるのか?

自分に優しさを与えるアプローチです。数カ月のサバイバルモードを乗り切ることができたのは、このアプローチのおかげです。服を畳んでいるときにひらめき、人生を変える啓示の基盤となってくれました。

私は赤ちゃんのワンジー(上下が繋がった衣類)を畳みながら、自分にショッキングな質問をしていました。

「なぜ私は赤ちゃんのワンジーを畳んでいるんだろう」