都市に住むことで得られる交通の便の良さや生活利便性、もちろん耐震性や耐久性、さらに部屋の広さや日当たりも確保したい──。一見、欲張り過ぎではとも思える住まいに対する希望をかなえてくれる新しい「3階建て」が登場した。

気に入りのソファやテーブルもデッドスペースなく置くことができるので、すっきりした印象に。

都市型3階建てに
最も必要な条件とは

興味深いレポートがある。大和ハウス工業のトシナカデザイン研究所(※1)が実施した調査によれば、東京23区に住んでいる人が新しい住宅の購入やリフォームを希望する際に重視するポイントの第1位は「部屋の広さ・間取り」、第2位は「建物の構造(耐震性)」、第3位は「交通の便」であるという。都会の利便性は手放すことなく、より広い空間を望んでいるということだ。東京都の一戸建ての8割近くは100平方メートル未満の狭小地に建っている。その限られた敷地を少しでも有効に活用する方法の1つが3階建て住宅である。

「東京で建てられる3階建て住宅の例で、地域特性に合わせた商品やサービスの必要性に改めて気づかされた」と大和ハウス工業 技術本部東京商品開発部 商品企画グループ長藤原陽介氏は語る。

地価の高い都市部に住む人に、より有効な空間を提供できる住まいの提案ができれば新しい需要を喚起できる。ダイワハウスの新しい3階建て住宅「xevo 03(ジーヴォ・ゼロサン)」のネーミングには3階建てであることと同時に、東京をはじめとする地価の高い地域に住む人のための、とのメッセージが込められているのだ。

※1 都市中に住まうことと社会とのかかわりをいろいろなテーマ・視点から調査・研究し、暮らしの新しいヒントを見つけることを目的とするダイワハウスの組織。